第5話

関口せきぐち 愛花あいか


小柄でふんわりボブの彼女とは小学校からの付き合いで、何かと気が合う。


可愛らしい見た目に反して結構ズバズバ言うし、ちょっとやそっとでは物怖じしない。


そういうところが楽しくて、あたしは好きなんだよね。



「ふーん」



そんな愛花は、どうやらあたしの返事が不満だったらしい。


返された何か言いたげな顔と声に、負けじと「なによ」と反抗する。



「違うならいいけどー?」


「もう、その嫌な顔やめてよ」



だいたいなに考えてるかはわかるけどさ?


前にも言ったはずよね。


雪平くんはただ、仲良くしてくれてるだけ。


あたしたちは別に、みんなが羨むような〝そういう〟関係なんかじゃないんだって。

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