裏路地の射的【検索】
幼い頃の記憶だ。小学生の頃のことだろう。
私の実家は下町のはずれの方にあり、
少し自転車を走らせてよく
アーケード街に行ったものだ。
その中でもゲームセンターは足繁く通った。
その日も私は友人と二人で
ゲームセンターに入った。
少しして私は催してきた。
友人に告げ、一人でにトイレへ向かう。
その手前で、一人の背広姿に声をかけられた。
「小遣いをあげるからこちらへおいで」と
当時の私はついていってしまったのだ。
彼はこちらに振り向き、
「射的ってやったことあるか?」と言った。
私はうんと頷き、彼についていく。
辿り着いた場所は古く
錆びついた町工場のような場所。
椅子に縛り付けられた男性が
こちらをみている。
背広は猟銃のような長さの銃を私に渡す。
重かったのを覚えている。
「あれに当たるか?何回でもやっていい」
背広が弾を込め、この当時の私は
何も考えていなかったのか、
その重たい銃を手に引き金を引いた。
彼の顔は破裂したように散った。
対する私はその反動で尻餅をついた。
ありがとうと、
背広がキャリーケースを運んでくる。
目の前で尽きた男は空虚だった。
ありがとうと、いくら分かは覚えていないが、
かなりの金額を渡された。
私は確かに人を殺した経歴がある。
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