第11話 砂漠の市場での大混乱
ピラミッドで「砂漠の心」を目にしたシンちゃん、キラちゃん、そしてサンドフィッシュ。新たな知恵と自信を手に入れ、さらに冒険を進める三人は、砂漠の真ん中にあるという「砂漠の市場」にたどり着きました。
市場は思った以上ににぎやかで、さまざまな動物たちが行き交い、たくさんの品物が並んでいます。色とりどりの布で作られたテントや、珍しい果物、砂漠でしか見られない装飾品などが所狭しと並んでおり、シンちゃんたちの目はキラキラと輝きました。
「わぁ、こんなにたくさんのものがあるんだね!」とシンちゃんが感嘆の声をあげます。
キラちゃんも「見て見て、あれは砂漠で採れた宝石かな?」とワクワクしながらテントを覗き込みました。サンドフィッシュは「ここにいると、砂漠の全部が見られそうだね!」と興奮しています。
三人が市場を見て回っていると、キラちゃんは小さな瓶に入った「砂の宝石」を見つけました。その輝きに魅了されて手に取ると、突然、後ろから他の動物たちが次々とやって来て、どんどん押し合いへし合いの大混乱が始まってしまいました!
「わあ、ちょっと!みんな押さないで!」とキラちゃんは慌てましたが、他の動物たちは珍しい品物を求めて夢中になってしまっているようで、気に留めていません。
シンちゃんもサンドフィッシュも、どんどん押されて別々の方向に流されてしまいます。「シンちゃん!サンドフィッシュ!」とキラちゃんが叫びますが、すでに人(動物)混みに呑まれてしまいました。
そこでシンちゃんは「こういうときこそ、忍耐と冷静さが大事だね」とつぶやき、深呼吸して周りを見渡しました。サンドフィッシュも落ち着いて「キラちゃん、少し動かずに待とう。きっと、みんなが落ち着いたら見つけられるよ!」と励ましました。
そしてしばらくすると、やっと混乱が収まり、シンちゃんたちは無事に再会することができました。
三人はほっとした顔を見合わせて「もう、慌てて迷子にならないようにしよう!」と笑い合います。そして、次は慎重に市場を回りながら、いろんなものを楽しんで見て回りました。
市場の一角で、シンちゃんは砂で作られた小さな置物を買いました。それは砂漠を旅するうさぎとプレーリードッグ、そして小さなトカゲの姿をしたもので、まるで自分たちの姿のように感じられたのです。
「これ、私たちみたいだね」とシンちゃんが言うと、キラちゃんとサンドフィッシュも「うん、本当に私たちみたい!」と笑顔でうなずきました。
最後に、三人は市場の出入口に立ち、もう一度振り返って砂漠の市場を見渡しました。「ここも冒険の一つだったね」とシンちゃんが言うと、キラちゃんも「うん、楽しかったけど、次は押し合わないでゆっくり楽しみたいね!」と笑いました。
こうして砂漠の市場を後にした三人は、新たな思い出とお土産を胸に、次の冒険へと歩き出しました。市場での大混乱も、三人にとって大切な経験として心に残るのでした。
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