第7話 古代遺跡の発見

砂漠の旅を続けるシンちゃん、キラちゃん、そしてサンドフィッシュは、歌うサボテンと別れたあとも、そのメロディーを心に響かせながら楽しく進んでいました。


しばらく歩いていると、キラちゃんが遠くを指差して「シンちゃん、あそこに何か見えるよ!」と叫びました。よく見ると、砂の中からいくつかの石が顔を出しています。まるで建物の一部のように見えるその場所に、三人は興味津々で駆け寄りました。


「これは…もしかして古代の遺跡かもしれない!」とシンちゃんが目を輝かせて言うと、サンドフィッシュも「すごい!こんな砂漠の中に遺跡が隠れてるなんて!」と驚きました。


三人は慎重に遺跡の中に足を踏み入れました。柱の一部や壊れた石像が並び、壁には何かの文字が刻まれています。キラちゃんは「これ、何て書いてあるんだろう?」と首をかしげましたが、古代の文字なので読めません。


遺跡の奥へ進んでいくと、薄暗い部屋に小さな石の台が置かれていました。その上には奇妙な形をした宝石が一つ、静かに光を放っています。


「うわぁ、きれい…」シンちゃんがその宝石を見つめていると、サンドフィッシュが「あ、もしかしてこの宝石、何か特別な力を持ってるんじゃない?」と興奮して言いました。


キラちゃんも「そうかも!だって、こんなに立派な遺跡の奥にあるんだもん」と同意します。


シンちゃんはそっと宝石に手を伸ばし、触れてみました。すると、宝石がまばゆい光を放ち、遺跡の壁に星空のような模様が映し出されました。


「すごい!まるで宇宙みたい!」キラちゃんが感動して声を上げます。壁に映し出された星空には、いくつもの星座のような模様が浮かび上がり、静かに輝いています。


サンドフィッシュが「もしかして、この星空が何かの地図になってるんじゃない?」とつぶやきました。


シンちゃんは「もしかしたら、この地図をたどっていけば、砂漠のもっと奥にある秘密の場所にたどり着けるのかもしれないね!」とワクワクしながら言いました。


三人はその星空の地図をしっかりと目に焼き付け、心に刻みました。そして、シンちゃんは宝石をそっと台に戻し、静かに一礼しました。「ありがとう、遺跡の人たち。きっとこの宝石と地図は、大事なものなんだね」


こうして三人は、古代の遺跡を後にしました。砂漠の奥に隠された秘密の場所を目指し、彼らの冒険は新たな段階へと進んでいくのです。星空の地図に導かれ、次なる未知の世界への期待に胸を膨らませながら、再び砂漠の道を歩き始めました。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る