シンちゃん、キラちゃんの、砂漠旅
星咲 紗和(ほしざき さわ)
第1話 砂漠へ出発!
春の終わりのある日、森の小さな村に住む元気いっぱいのうさぎの女の子・シンちゃんは、友達のプレーリードッグのキラちゃんに、ある計画を打ち明けました。
「キラちゃん、砂漠を旅してみたいんだ!」
「えっ、砂漠?」キラちゃんは驚いた顔でシンちゃんを見ました。「砂漠って、すっごく広くて暑くて、水がなくて…大変なんじゃない?」
「うん、だからこそ冒険になるの!」シンちゃんはキラキラした目で言いました。「広い砂漠には、まだ見ぬ不思議な生き物や、キラキラ光る砂の丘があるって聞いたんだよ。きっとすごい景色が待ってるよ!」
シンちゃんの目を見ているうちに、キラちゃんもだんだんワクワクしてきました。「わかった、私も行く!シンちゃんと一緒ならどこへでも!」
二人はさっそく旅の準備を始めました。水筒にお水を詰め、おやつを持ち、砂漠の太陽に負けないように帽子をかぶります。シンちゃんは背中にリュックを背負い、キラちゃんは少し大きめのカゴを抱えて出発準備完了です。
「それじゃあ、冒険スタート!」シンちゃんが元気よく声を上げ、二人は森を抜け、広がる砂漠に向かって歩き出しました。
砂漠に一歩足を踏み入れると、そこは今まで見たこともない世界でした。地面には細かい砂が広がり、キラキラと輝いています。まるで砂の海の上を歩いているみたいです。
「シンちゃん、見て!砂が光ってる!」キラちゃんが目を丸くして言います。
「すごいね!」シンちゃんも大興奮です。「ここからどんな冒険が待ってるんだろうね!」
しかし、砂漠の旅は想像以上に厳しいものでした。歩いているうちに、砂が熱くて足が少しずつ痛くなってきました。キラちゃんが「あっつーい!」と叫び、思わずぴょんぴょん飛び跳ねます。その姿を見てシンちゃんは笑い出し、二人でクスクス笑いながら歩き続けました。
さらに少し進むと、遠くに青く光る湖のようなものが見えました。「あれ、もしかしてオアシス?」とキラちゃんが言うと、シンちゃんも目を輝かせて「そうかも!行ってみよう!」と走り出しました。
ところが、近づいてみるとそれはただの蜃気楼。砂漠に反射して、遠くに水があるように見えただけだったのです。
「うわーん!水じゃなかったー!」キラちゃんはがっくり肩を落としましたが、シンちゃんは笑いながら「大丈夫、まだまだ先は長いよ!」と励まします。
こうして二人の砂漠の冒険は、思わぬハプニングから始まりました。笑いと驚きの連続、シンちゃんとキラちゃんの砂漠旅がいよいよ幕を開けたのです。
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