スキル『やり直し』だけで世界最強!?根性だけで頑張りました。
@ikkyu33
始まりはいつも「やり直し」
暗闇の森の中、主人公であるリクは荒い息をついていた。目の前にいるのは、そこそこの強さを誇るオーガだ。巨大な棍棒を振りかざし、リクを追い詰めている。
リクの体はすでに限界だった。何度も戦ってきたが、どれだけ工夫しても力の差は覆せない。このままでは絶対に勝てないとわかっていた。それでも逃げることをせず、必死に立ち向かう彼に対し、オーガの一撃が振り下ろされる。
「もう終わりか……」
一瞬、絶望が脳裏をかすめたその時、不意に声が響いた。
「あなたは死にました。スキル『やり直し』を発動します。」
気がつけばリクは、冒険を始めたばかりの村の草原に戻っていた。体も無傷、装備も新品同様で、先ほどの戦いがまるで幻だったかのように感じられる。
「また……『やり直し』か」
スキル『やり直し』。リクが持つこの特殊なスキルは、一度死ぬと自動で少し前の時間に戻されるものだった。これまで何度も負けては『やり直し』を繰り返し、その度に少しずつ敵の動きや攻撃のタイミングを覚えてきた。まるで、試練を乗り越えるために根気よく打ち込み続けるようなものだった。
ただ、このスキルは便利な反面、過酷でもあった。何度も失敗を経験するたびに、心はすり減っていく。それでも、リクは決して諦めようとはしなかった。
「くそっ、何度だってやり直してやる!俺は根性で、このスキルを最強にしてやるんだ!」
彼の心の中には、挫けない決意が燃えていた。オーガとの一戦での敗北は、彼にとって耐え難い屈辱だった。しかし、それが彼を打ちのめすのではなく、むしろ逆に立ち上がる力を与えた。失敗は成長の一部であり、自分を強くするための糧だと、彼は信じていた。リクは常に前向きで、自分の限界を試すことを恐れない性格だ。どんな困難にも逃げず、全力で立ち向かう姿勢を、彼は持ち続けていた。
強い意志を胸に、リクは再びオーガとの戦いに向かっていった。
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