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誰も、私の事なんか助けてくれない。
「悪いのは全部この子でしょ?うちは悪くないもーん。」
そう言って、友達を連れ更衣室から出て行った。
「…帰りたいなぁ。」
乱れた髪に触れて、私は俯く。
もう帰りたい。
泣きそうになる。泣いたら、またバカにされるんだろうな。泣いちゃダメ。こんなとこで負けちゃダメ。
勇里さんが居るもん。私の味方だもん。大丈夫。私はひとりじゃない。
頑張らなくちゃ。勇里さんだって頑張ってるんだから。でも。
【…早く、放課後にならないかな。】
あと5分ほどで授業が始まってしまう。逃げたい気持ちは強くなる。
メールを送信するとすぐ既読が付いて、私は目を見開いた。
【今トイレ休憩してるんだけど、少しならメール出来るわよ♡】
もう涙が溢れてしまいそう。
【たすけて…(´;ω;`)】
助けて。助けて…。体育行きたくない。
【何があったの?大丈夫?】
【一軍女子が、私をバカにするの…。】
【そんな奴蹴っ飛ばしてやりなさいな。本当はアタシが今すぐ蹴っ飛ばしに行きたいところだけど…。】
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