p5
「…くっそ!次会ったらまじ殺すかんな!覚えとけ!」
男が立ち去り、私はその場に座り込む。
「怖かったでしょ?もう大丈夫よ。」
怖さと、優しい声に涙が
「…ありがとう、ございます。」
この人は、私が落ち着くまで傍に居てくれた。
「…あの、怪我、大丈夫ですか?」
痛みは流れて、顔色もあまり良くない。
「…えぇ、平気よ。ありがと。」
「…でも。あの、誰かにやられたんですよね?喧嘩に巻き込まれちゃったとか、ですか?」
「…自分でやったの。」
痛みを抑えながら小さく言う。
「ふふ…おかしいでしょ?」
弱々しく笑うあなたを見ていると、なんだか苦しくて。
「…どう、して。」
「…死にたかったの。でも、怖くてね。」
悲しそうな目をして、この人は夜空を見上げた。
「…あの、良かったら、話聞きます。助けてくれたお礼、させてください。それから、あの、手当ても…。」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます