第13話

篠宮宅 20時






お互いの好きなもの、趣味



アキの出演したショーの話、セイの生い立ち



豪華な食器に盛られた食事に手をつけつつ



仕事の話に火がついた












アキ「おいしい!全部作ったの?」



セイ「うん!アキさんのために!」



アキ「ありがとう。この杏仁豆腐もおいしい!」



セイ「雑誌で杏仁豆腐が大好物だって読んだから…」



アキ「うふふふ」



セイ「アキさんはお仕事楽しい?今度は演技も…」



アキ「…うん。楽しいよ。生きがい。」



セイ「そうか~すごいな!女性なのに」



アキ「男か女かなんて関係ないよ。」



セイ「結婚して辞めたいとか思わないの?」



アキ「なんでそんなこと聞くの?」








セイの目が寂しそうにみえた



ぼそっと言葉を落とす








セイ「僕を好きだと言ってくれる女性はみんな僕のお金が目当てなんだ。僕じゃない。」
















アキの目が女の目から芸能人の目に戻った



何をしていたんだろう



自分が利用するために近づいたことも忘れ



女としてセイに惹かれていたことを悔やんだ












アキ「私はそのままのセイちゃんが好きよ。」



セイ「アキさん… 」



アキ「私はその女の人とは違うよ」



セイ「僕とつき合ってくれる?」













待ちに待った言葉が出た









アキ「それはできない。今は。でも…もしかしたら…セイちゃんがプロデューサーとかだったら、会えるかもね。」















得意の営業スマイル



見透かされぬよう今までで一番自然な笑顔をみせた











アキ「それじゃあ、また今度!遅くなるといけないから帰るね!」












セイ「ちょっとまって!アキさん!」






 








セイはやはりピュアだった

 















メディアはアキの思うままに動くこととなる

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る