第33話

私は悪くない。家にただいただけなのに。

 好きな音楽を聴いていた。

 それだけなのに殺された。死にたくなかったのに。

 なんで?

 爆音で音楽聴いてただけなのになんで殺されなきゃいけないの?

 夜中中テレビつけっぱなしにしてたら殺されなきゃいけないの?

 注意に来た人に怒鳴り返して聴き続けてたら殺されなきゃいけないの?

 私は悪いこと一つもしてないのに。

 なんでなんだろう。

 嫌だな。

 家に居ただけなのにさ、知らない人が来ていい加減にしろとか言いだして、拉致られてさ。そうしたら、なんかいつの間にか死んでたんだよね。

 ありえないよね。

 ふざけんなって。

 もっと沢山楽しいことしたかった。

 なんでこんなことにならないといけないの?

他人とかどうでもいいしさ。

 私が楽しければなんでもいいしさ。

 別に誰にも迷惑かけてないし。

 なんで死ななきゃいけないの?

他にも人間沢山いたのに。

 なんで私が頭のおかしい奴らの標的にされなきゃいけないの?

 不公平だよ。

 納得できやしない。

 ねえ、そう思うでしょ?

 あなたもそう思うよね?

 私は悪くないよね?

 運が良くなかっただけだよね?

 そうだよね?

 私は良い子なの。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る