第4話 一人で慰めてしまうことについて
一人で「慰めて」しまうことは、友人たちと話題にできない代表的な事柄だろう。「慰める」とはへんな表現だ。自慰という言葉はあまりにも色気がなく好きじゃない。自分で慰める?なんでそういう一般的な意味のその言葉が、ほとんどあの行為のみを指すようになったのだろう。
高校生の頃は一人でするということはなかった。もちろん知識では知っていたし、ネットのポルノとかをみて映像的にも知っていたけど自分でもやってみようとは思わなかった。なぜかわからないけどそれがどういう感覚に達するのかを知らなかったので興味がわかなかったのだろう。私がそれをするようになったのは大学に入って2年くらい経った頃からだ。
その部分で実体験としてその部分がそんなに快感をもたらすことを知ったのは、大学に入って初めて彼氏ができた時だった。彼氏と付き合い始めて何回目かのデートで初めてセックスをするようになり、何回目かのセックスで初めて口でされた。いわゆるクンニというやつだ。衝撃の快感だった。もともと知っていた「いく」という言葉と実体験/感覚がそのときついに一致した。自分のその部分がこんなにも頂点感覚をもたらしてくれることを知って、世の中の人たちが自分の指ですることの意味がようやくわかった。ただその後も自分ですることはあまりかった。でも時々するようになった。
一人でしてしまう行為を割と頻繁にするようになったのは最近のことだ。留学から帰ってきて、彼氏(二人目)と別た後のこと。なんのことはない、欲求不満になり自分で快感を作り出したくなったからという、あまりにも普通の事情からだ。以後、時にもるけれど、週3〜4回はしてしまう。多いのか普通なのかはわからないけれど、少なくはないのだと思う。
だいたいその時の雰囲気で、そういう気分になった時にするので、こうやって冷静な時に自分を客観的に振り返って己の「自慰」を分析するのはかなり恥ずかしい。そんなことをしてしまう私は自虐的だ。
してしまうときの典型的なパターン;
▶︎夜、寝る前にもやもやしてしてしまう。普通の人はきっとほとんどこのパターンなんだろうな。でも私は、そういうケースは極少で、以下のようなパターンが多い。
▶︎午前中、家で勉強して午後から大学へ行かなければならない時、勉強をしながらネットでそういうところをつい見てしまって、それで手が伸びてしまうパターン。時間があまりなくて急いでいるくせにしてしまうので、たいてい自己嫌悪に陥る。
▶︎勉強中にしてしまうことはけっこう多いかもしれない。おそらく絶対に誰にも告白できないだろうパターンは、大学の図書館トイレでしてしまったこと。しかも1回や2回でなく、何度も。でも場所柄なかなかいけない。結局行けずに終了したこともある。いけたとしても無理やり感が強くて自分でも嫌になるのだけれど、でもそうやって処理しておくとその後勉強がはかどるので、ついしてしまう。
▶︎家にいてたくさん時間があるとき。早めに家に帰ってきて自炊して食事の後片付けをした後のタイミング。架空の男の人に求められて、え、やめてください、的な空想をしながら押し倒されたところを妄想する。着衣の上から自分で体を撫で回してだんだん脱がせて(=自分で脱いで)全裸になって、という感じ。
このパターンの時は中に入れるやつ(=dildo)を挿入することが多い。電動のやつじゃなくて動かないやつ。留学中に付き合っていた彼氏のサイズに近いものを通販で買った。標準?よりかなり大きいと思う。太さは自分の手首くらい。仰向けで脚を開いて、というポジションか、それをクッションの上に立ててそこにまたがって、というポジションが多い。四つん這いになってというのもときどきためすのだけれど、あまり陶酔できない。
最後まで、「やめてください!」の妄想モードの状態でエクスタシーに到達するのがやみつき気味。
▶︎ジョギングから帰ってきて、シャワー浴びて、ストレッチと筋トレしてる最中に、つい。というパターンもかなり多い。腹筋トレーニング中にしてしまいがち。このパターンの時はだいたいナルシストモード。鏡に映った自分のはだかのカラダをみて、それに興奮してしまうという自分でもよくわからない状態になるときしてしまう。そもそも全裸でストレッチしたり筋トレしている時点で変態だと自覚しなければいけないのだろうけれど。
ストレッチ中の裸の自撮り写真やビデオを後で見ながら興奮してしてしまうというパターンもある。けっこうやばいかも、私、と思ったりする。(そもそもトレーニング、中の全裸自撮りをしている時点で変態だ。)
このパターンでするとき、妄想する相手は女の子。なぜか男にせまられているという妄想はでてこない。
▶︎もう一つ、自分でも変態だと思ってしまう「自慰」パターンは、帰宅して、外出着のまましてしまうこと。このパーターンの時も、無理やり犯されてシチュエーションの妄想。無理に触られていることを想像しながら自分で着衣の上から体を撫で回して、胸とか下半身とかその部分だけ露出させられて(=自分で露出して)、それ以外の部位はほぼ着衣のままイクまでしてしまうというケース。この時も挿入するやつを無理やり入れられているところを想像しながら、という感じだ。
このパターンの時はかなり時間をかけることが多い。終わった後の虚しさはかなり高い。何しろお出かけ着の着衣を乱して、その部分には挿入するやつが入ったままベッドに横たわって虚脱してるわけなので。
就職活動のリクルートスーツを着て帰ってきた時はだいたいそのまましてしまう。靴を履いたまま玄関で立ったままで、という状況で。しかも一度靴を脱いで家の中に入って挿入するやつを玄関まで持ってきて、もう一度靴を履いて、という興醒めな行程が準備段階に入っているので、このパターンでした時もイッた後の虚しさはかなり大きい。
玄関でしてしまう時はだいたい壁に手をついて後ろからされているところを想像する。玄関でしてしまう頻度は低くはない。恥辱感が病みつきになっているという自覚がある。
▶︎あ、あとこのパターンも時々あるかも。どういうセックスのやり方があるのかな、というわりとさめた興味関心からPornhubを見ている時、やっぱり興奮してしまって、というケース。上に書いたようなケースと違って、このパターンの場合、けっこう短時間で終わる。指だけで手っ取り早く済ませるという感じ。達した後、その部分をティッシュで拭く。男の子って、だいたいこのケースでするのでは、と想像している。とすると、このパターンでしてしまう時の私は男の子的になっているのかな。
こう振り返ってみると、だいたいシチュエーションをわざわざ妄想してからしてしまっていることが多いようだ、私。
最後にひとつ、かなり恥ずかしい話。
留学中、イギリスで彼氏に(開発?)されて後ろの方も感じることを知ってしまって以降、一人でする時も前を刺激しながらほんの少し後ろの方にも入れるやつを入れてすることが多くなってしまった。その彼氏は口でしながら前の方と後ろの方同時に指を入れてきて(後ろの方はほんの少し、浅く)、その状態でイカされると猛烈に快感で、それがなかなか忘れられない。思い出すだけでも恥ずかしいのだけれど腰が本当に大きく跳ねてしまう。意志と関係なく。腰が砕けると思った。
いわゆる潮吹きという名前が与えられている現象を初めて体験してしまったのも、この状況の時だった。同時挿入は一人ではできないし、ディルドを同時に二つの穴に自分で入れるのは怖くてできないし。後ろの方に人工物をいれるとやっぱ異物感があってあんまり好きじゃない。
そのように元彼に前後同時に指を入れてクンニされたのを思い出すと、欲求不満が絶頂になってつらい。腰が勝手に跳ねてしまう、あれ、してほしい。彼氏がまたできたとしてもそんなことをしてくれるかどうか。
こうして「一人で慰めることについて」客観的に文字化するとかなり恥ずかしい。本当は一人でするのはやめたいのだけれど、ついしてしまう。
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