第14話

____コウ side





「もしもし、こう??」







「ばぁさん、どうした?」







「今日ね、急遽お友達のお家で

夕食を頂く事になったんだけど

貴方帰りお迎え来てくれない?」








「別に構わないが、場所は??」








「フラワーマーチよ

ほら、花代さんとこの」









「了解、何か必要なものは?」








「そうね〜後日にもお礼をするから…



そうだわ、甘いチョコレート

買ってきてもらえる?」







「チョコレート??」







「花代さんのお孫ちゃんが大好きなのよ〜

シュクレのやつでお願いね」







「分かった」







「コウが射止めてくれたら

私達としてはもう天にも登る思いなのだけど…」








「あいにく俺には

一生忘れられない人がいるんでね。」







「あら、すごい偶然。

あなた達、同じこと言ってるわ」







「くれぐれも、

じいさんは飲ませすぎないようにな」








「わかってるわ、じゃあね〜」








____同じこと言ってる、か







「…俺みたいな人間が他にもいるんだな」







その時はそんな程度にしか考えていなかった。

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