第3話
____それから少し経って
「るるちゃん、そろそろお昼にしましょう」
おばぁちゃんの言葉に私は笑顔で頷いた。
「百合子さんとっても喜んでたわよ〜
さすがるるちゃんね!」
『おばぁちゃんのおかげです』
「またまた〜
じゃーん、今日はおじぃちゃんが収穫してきた
ピーマンを使った肉詰めよ〜」
『とっても美味しそうです!』
「そうでしょう!さぁ沢山食べて
午後も頑張るわよ〜!」
『はい!』
____私には本当の家族がいない。
「最初からあんたの事なんて
引き取りたくなかったのよ!」
「この疫病神が!俺達の前に二度と現れるな!」
かつて"家族"だった人達には
そう言われ家を追い出された。
「るるちゃん、美味しい??」
そんな時に出会ったのが
おばぁちゃんだった。
『とっても美味しいです!』
私の手話を見て
「とっても嬉しいわ〜!今日のお夕飯も
楽しみにしててね!!」と笑顔で優しく
言ってくれるおばぁちゃん。
____この幸せがずっと続いてくれればいいのに
私はおばぁちゃんに微笑みながら
そんなことを考えていた。
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