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「栄養剤・強力睡眠薬・増血剤・筋肉組織再生剤・カルシウム骨内部補正剤・神経修復剤に…おっとこれ以上は企業秘密ですわ!えーっと、締めて100万頂きまーす♡」
「…高値ですね」
「だって私これでも軍医なのよ?趣味で軍に敵対する裏社会を歩いているとは言え、危険な橋渡っているんだからこれぐらいは貰っておかないと、割に合わないわ」
「…前に『上層部に下僕がいるからある程度の事は大丈夫』って言ってませんでしたっけ?」
「あららそうだったかしら?」
「………(こいつは…)」
「で・も♡」
エムエムは体をくねくねとくねらせ、上目使いでコルヴォ様を見上げた。
「コルヴォ様のキス1つでタダにしてもよろしいですわ♡」
「200万振り込んでおく、さっさと帰れ」
「倍額払ってまで拒否?!ああんなら紅菊ちゃんのキスでも」
「“私に触れる事が出来たら”考えて差し上げます」
「冷たいわぁ…流石私が見込んだドSコンビ、痺れるわぁ♡」
私の背筋に嫌な悪寒が走った、コルヴォ様もエムエムに引いたのか一歩下がる…早く帰って欲しい。
「っ…ぅ…」
子供の方から小さな唸り声が聞こえてくる。子供は深く眠りながらも苦痛の表情を浮かべ、苦しそうに声を零していた。
「薬が効いてきたみたいね…ああんそれにしてもなんて素敵な表情♡」
「あなたはマゾじゃありませんでしたっけ?」
「見るのも好きなの♡ああ痛みに慣れてないだろう体に鋭く激しい痛みが襲う…自分の体に起こっていると想像するだけで良いわぁ♡」
エムエムは子供の眠るソファの側に跪き、うっとりと寝顔を覗き込む。コルヴォ様の体から再び闇が放出されるのを見た私は、これ以上掃除する箇所が増えない様に窓を大きく開け放った。
「ん〜それにしても若々しく可愛らしいお顔♡しょうがないから治療して貰った本人の唇貰っちゃおうかしら〜…っひゃん!!」
コルヴォ様は子供の唇を指で弄っていたエムエムの襟首を掴み上げ、私の開け放った窓へと猫掴みしたエムエムを向ける。
「あん♡コルヴォ様っそんな過激なプレイっあっあっあっ」
「黒羽の弾丸」
「あーーーーーっ!!」
ドォーーーン!!
黒羽の弾丸で吹き飛ばされ勢い良く窓から投げ出されたエムエムの体は、綺麗な弧を描いて20階下の地面へと消えていった。
「…紅菊、お前の隣の部屋を使える様に部下に指示を出しておいてくれ」
「私の隣?」
「ああ…シャワー浴びて着替えてくる」
何故?と問う前にコルヴォ様は部屋を出て行ってしまった。結局子供の事は聞けなかったが考えていても仕方がないので、私はコルヴォ様の指示に従い掃除する事にした。
何かおっきい音がした…痛い…熱い…寒い…苦しい…風邪引いちゃったのかな?
何か沢山の人の声がする…ここ病院?何で僕、病院にいるんだっけ?
目を開けたくても瞼がくっついちゃったのか開かなくて、すっごく眠くて頭ボーっとして…駄目だ何も考えらんない…痛いよー苦しいよー…?
あれ?おでこが冷たくて気持ちいい…お母さん?冷やしてくれたの?ありがとー…声出せないや何か体がゆらゆらする…気持ちよくて眠くなってきた…風邪引いて心配かけちゃったし起きたらお礼言わなきゃ…
おやすみなさい…すぐに良くなるからね
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