第116話 久しぶりのチート宴会での信長と秀吉
1574年10月1日
東京都江戸東区
織田城幕府大広間(畳の間)
織田信長
「う~ん。やはり良いのう新しい畳の井草の香り。。。ほっと落ち着くではないか。」
織田武蔵
「そうですね皇帝閣下…某も畳の間は好きです……好きですが何ですかこれは………」
「これか?ポルトガル土産だ」
「土産だ~…って……早くしないと大変な事になりそうですが………」
「そうかもな…おっ来たぞ!慶次郎!早くこっちへ来い!」
前田慶次郎
「はっ!いい湯でした。織田城内の温泉は最高ですな……で皇帝閣下様……何なのですかこれは?」
「ああ、スペインのフェリペ2世への土産なんだが、忙しくて渡すのを忘れていたのだハハハ」
「ハハハって生きてますか?これ?」
「知らん、だからチート回復使い手のお前を呼んだであろう。サッサッと治さぬか。」
「はっ!取り急ぎヒールを掛けてみますが、重体ですので無理なら申し訳御座いません。」
「うむ任せた……」
宴会場畳の間に出された土産とは?
前ポルトガル国王セバスティアン1世(20歳)が瀕死の重体状態で横たわっている。当然意識不明である………
信長テレパシー
『帰蝶、慶次郎が無理ならこっそりヒールを頼むぞ。』
武蔵(濃姫)
『まったく……準備オッケーです………』
もう4ヶ月近く前
信長の右ストレートで鼻骨を粉砕され、左フックで顎を砕かれ、最後に右手で左右の
伯父であるスペインのフェリペ2世にすら忘れ去られていた、哀れな元国王である。
慶次郎
「ふぅ~(汗)3度の重ね掛けでやっと呼吸が戻りました。1時間ほどで意識も回復するかと思われます。」
「ご苦労、明日は休日だからな大いに飲んで食べてくれ。」
「はっ!ありがとうございます。」
回復後のセバスティアン1世が暴れても直ぐに対処できるよう、APC9部隊20人が部屋の片隅に連れて行き、胴体に500kgの重りを取り付け包囲している。
第1空母・織田信包大将
「動きを封じるのであれば、重りよりも皇帝閣下の重力で良いのではないですか?」
「あれは目に見えぬからな。はっきり見えた方がセバスティアンに絶望を与えられるだろニヤリ」
第1艦隊・織田信治大将
「なるほど……ははは(汗)」
「みな温泉を堪能し揃ったようだな。翔吾、そろそろ始めるぞ。」
浅野翔吾の司会進行で宴会が幕を開けた。
信長
「スペインとの安全保障通商条約は当然軍事同盟でもある。イングランドにネーデルラントのフランス・オランダ、さらにオスマン帝国、ロシアツァーリ国もいる。
ヨーロッパはかつての大日本皇国以上に戦乱の時代である。ポルトガルは無論だが、敵国がスペインに攻め込んできたら同盟国として我等も参戦する。
日頃からそれに備え軍事演習・訓練鍛練を怠るな!だが緊張だけでは糸も切れる。たまには慰労会も必要なこと、今日は大いに飲んで食べて楽しんでくれ、それとな……明日は休みだ!!」
一同
「「「おおお!!!」」」
一の膳・二の膳・三の膳と多種多様な料理が盛付けられ、それとは別にメインの松阪牛A5ランクすき焼き鍋まである。
生ビール・焼酎・梅酒・ウイスキー・ワイン・もちろん日本酒も取り揃え下戸用にソフトドリンクも置かれている。
織田宗家・モデル&コンパニオン事務所から派遣された女性達200人が、メイド服でバッチリ決めて給仕の仕事をテキパキとこなしている。
独身の若い武将や幕臣達は目の色が違い、まるで獲物を狙う鷹のようだw
全員独身の女性達も高給取りの武将や幕臣達を意識して、ここぞとばかりに張り切っているのが分かるw
現代と違い出会いの場が少ない時代。信長は集団お見合い的要素を盛り込み、若い男女が出会う切っ掛けを作ってもいる。
「武蔵よ、そろそろスマホを解禁してマッチングアプリ等も導入するか?」
「皇帝閣下、スマホはまだ早急です。織田宗家NT(ネットワーク)株式会社でガラケー製作事業計画がやっと立ち上がったばかり。来年中の国産携帯1号機完成を目指し技術者達も切磋琢磨中、そういう技術の積み重ねが大事かと。」
「うむ、そうであったな。我等が提供するばかりでは、技術進歩や革新的アイディアも出てこなくなる。後の世において日本人が成長するのを邪魔する事に繋がりかねん。すでにアドバンテージは持っているのだ、焦ることもないかw」
「はい。本当に行き詰まった時にヒントを与える程度でも、今の時代の日本人ならやり遂げる事でしょう。
凄く優秀な人材が育ってきています。小学校から大学まで無料教育政策を進めて3年。その成果が出始めています。」
名護芋焼酎1にお湯9と干し梅を入れ、チビリと飲みながら武蔵(濃姫)との会話に満足そうに頷く信長。
その時感知に引っ掛かる人物が動いた。
「ほお、やっと家を出るかニヤリ」
武蔵
「秀吉が動きましたか?」
「ああ、この織田城前の一等地に最強屋敷を与えておる。転移エレベーター使用許可も出している。すぐに来るだろう。」
間もなくして柴田勝家・佐々成政等と酒を酌み交わしていた前田利家が、席に案内されながら歩いている秀吉を目敏く見つけた。
「おおーー秀吉ではないか!久しぶりだな~おい!」
秀吉
「おおーー
「ほらここに座れ、懐かしいのおw」
池田恒興
「しばし待て又左、秀吉遅かったな。皇帝閣下がお待ちかねだぞ。」
村井貞勝
「羽柴殿も急に呼び出されたゆえ仕方ない。先ずは皇帝閣下に挨拶されて、後程ゆっくり話そうではないか。」
秀吉
「そうですな、では後程。」
秀吉はこの3年間、以前にも増して文官としての優れた才覚を発揮。
京都の地にて同じ立場で苦労をしている村井貞勝とは、密に仕事上の連絡を取り合い助け合っている。
秀吉
「皇帝閣下様、文官の某まで御誘い頂きまして誠に有り難う御座います。」
「うむ、久しいのう秀吉。
織田幕府戸籍管理部長の重責を見事やり遂げ、僅か2年間で大日本皇国国内全てに台湾県までの戸籍管理台帳を完成させた。
最近は宮内庁の仕事にも自ら積極的に参加していると聞いている。お主の能力、余は高く買っておる。」
「ははあ~畏れ多いことに御座います。」
皆の前で悪びれる様子も無く、深々と見事な土下座をする秀吉。
濃姫テレパシー
『こういう所は相も変わらず、人たらしの才覚を遺憾なく発揮していますね。
私も久しぶりにチート神力Max鑑定を掛けましたがこの人、何の計算も謀略も無く自然にこの態度が出ています。勿論、武器や暗器の類いも隠し持っていません。』
信長
『ふははははは、流石だな猿…いや羽柴秀吉。』
「秀吉よ頭をあげぬか、それより渡したい物がある。ほらこれを見てみろ。」
信長はオール純金にダイヤモンドが散りばめられた細長いケースを、収納から取り出し秀吉に直接手渡す。
「これは!!見事なまでの黄金色!!白く高貴に輝いているのは最近流行りのダイヤモンドでしょうか?」
秀吉の黄金好きな性格を把握している信長はしてやったりの表情で
「分かるかニヤリ、開けてみろ。」
鮮やかな彫金が施された金具を外すと
「おおおおおお!!!!!」
秀吉だけでは無く、いつの間にか大勢の視線が向けられていて
「凄いなあれが真珠か?」
「いやあれはデカイ!以前堺で見た明の真珠は、半分ほどの大きさだった。」
「大きさだけでは無い。あの照りといい輝きといい見事な真円、まさに極上品だ。」
さすが織田幕府の武将達。高価な真珠の価値を正しく理解していて、明や南蛮の外国製品との違いすら指摘している。
信長
「秀吉。お主が仕事で成果を出せるのは当然、日頃の懸命な働きぶりと優れた才覚による物だ。だがもうひとつ絶体忘れていけないのは"ねね"の存在であると思うがどうだ?」
「はっはい、それはもう儂が仕事で結果を出せるのも"ねね"内助の功が無ければ無理でございます。」
「ほお、分かっておるではないか!
その真珠のネックレス、ねねの首に飾ってやれ。余からのヨーロッパ土産だ。」
「へっ??これを儂に?お、畏れ多いことにございます。」
「たわけ秀吉!お主にでは無い!ねねへの土産だ。」
「あっ!!そうでございました、ははははは(汗)」
コンパニオンの美女達が羨ましそうに秀吉…の手にしたパールネックレスを凝視している。
「よし返せ!!」
「えっ??か・え・せ・とは?」
まさに第六天魔王の鋭い眼光と厳しい表情の信長。震えてしまうほどおっかない。
シュン!
「そんな……消えた……………」
「ふっ心配するでない、お主がふらっと他の女性のところに行かぬよう、余が預かっておく。ねねには明朝一番でAPC9部隊に届けさせるゆえ安心せいニヤリ」
「い、いや、、他の女等と……」
そう言いながらもパニコン美女をチラ見するのは止めない秀吉。
その時、織田信時・幕府情報諜報部大臣が信長の耳元で何やら報告をすると、
「秀吉、後程少し聞きたい事がある。今のうちに美味い料理と酒を嗜んでおけ。」
そう言い残した信長は
信時を始め屈強な諜報部部員数人と部屋を出て行った。
「そんな言い方されて嗜むのは無理だろ………」
ポツリと呟く羽柴秀吉………
そうだよなーー
意味深過ぎるよなーー
今のうちになんて……
泣くな秀吉!分かるよその気持ち。
それより固定電話通り越して
国産"携帯1号機"完成を目指し技術者達も切磋琢磨ってのが既にチート革新なんだが……また明日 。
*****ところでm(_ _)m*****
何が目的なのか分かりませんが?連日フォローしては消し、またフォローしては消すを何度も繰り返す約1名の方。。。
カクヨムさんからその度に通知が届くんです。
遊ぶの止めて頂けると嬉しいのですが。
@○○○○○○○○○○○さん
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