第41話

「じゃあ、クリスマスは、どうですか?」


「……へァぁ"」



·········



私の扁桃腺から爬虫類みたいな声が出た。バジェットガエルか。



「イヴがだめだなら、クリスマスはどうです?」


「………」



ん?

んんン"?



なにそのしつこい勧誘戦法。



若いのに、よくそこまでぐいぐいクるよね。


じゃなくて、さ、今あなた、ちょっと傷ついた顔してなかったっけ?



どうしてそんなに切り替え早いの?強靭ハートって21歳以上22歳未満なら誰でも所有できるの?



「25日こそ本番ですし、ね。」


「…ええと、」



そうくるとは思わなかった。思わなかったよ君。


不死原叶純の戦法は勝つまで続くの?負け戦はしない主義??外身王子、中身信長?中身はみ出さないと何も変わらないって?くぅかっくいい



今さっきの断られた時のつぶらな瞳も、まさか信長戦法の一つだったとでも言うのかい。



『あ、いたいけな男子学生を断ってしまった罪悪感。ずきん。不死原君のその綺麗でかわいそうな顔見ると良心が痛むから、りいほ、もう断るのやめておこうっと。』



となるという想定での攻撃ですか?


どうする私。逃げる?戦う?ゆびをふる?



でも私の喉はつまる一方で、何をどう返せばいいのかと考えている間にも、不死原信長が先手を打ってきた。






「梨添さん、もう、やめましょうか。こういうの。」

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