第28話

診察室を出ると、左手に後遺症が残る可能性があると聞いて、困惑していた…。




奈緒に腕を掴まれ、待合室の椅子に座らせられると…。




「けん…。

大丈夫だよ!!

急激には治らないけどリハビリを続けて行けば必ず良くなるから…

あたしを信じて、頑張ろ…!!!!」




俺は、これ以上奈緒を心配を掛けたくないから空元気で…。




「うん…。

ありがとう…!!

頑張るよ…!!!!」




「うん🎵

頑張ろう…🎵🎵」




これでいい…。




自分に言い聞かせた…




会計を済ませて、家に戻り、ソファーで横になると…。




「けん🎵

膝枕してあげるね🎵」




「うん🎵」




暫くすると、眠気に誘われて瞼をゆっくり閉じた…。




哲…。




こんな時は何時もお前に愚痴ってたよな…。




俺は、これからどうすればいい…??




哲…。




教えてくれよ…??






俺は、夢の中に吸い込まれた時だった…。










「ケン…。」

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