第9話
砂海の移動には常に危険が伴う。
先ほどサンドシャークを巡り交戦し、イエローマーカーからレッドマーカーと化した現地民のトレーダー達はデータカード上バンデッツ扱いとして処理される。
そして、狩った者が狩られる場合も当然有るのも、現地民のバンデッツが自動生成されていくのもデスワールドの世界で有る。
デスワールドで唯一無二の存在はスロートトルーパー側の敵として存在するタクティカルアーマーとスロートトルーパーだけであり、その他の資源や現地民などが枯渇する事は無い。
例えスローターギアや移動要塞が破壊されても、スロートトルーパーが生きていれば生き残るチャンスは有る。
[ラトナ、ミスターホプキンス、招かれざる客が来ております]
「招かれざる客?それはバンデッツの事?」
「さっき殺った連中の仲間だったり?」
[一応、イエローマーカーとレッドマーカーが来ていますので闇依頼かと]
「闇依頼かー、面倒だね」
「いやいや、スローターギアや物資を得るチャンス到来じゃね?鴨がネギ背負って来てくれてんだしな」
「ほんと、ホプキンスって単純だよね」
[どうしますか?アトラスは地下に潜りますか?それとも援護を?]
「今回は地下に潜っておいて」
[畏まりました]
移動要塞アトラスは振動により砂漠に沈降し、ラトナのスキュラとホプキンスのテイラーがエンジェルアイズのデータから狙撃位置を割り出し、最適な位置から移動砲台の異名を持つ重装甲4脚キャタピラスローターギア『ハイドラ』と、それを護衛する重装甲2足歩行スローターギア『ゴウケツ』を先頭にこちらに向かって来た。
相手はこちらのだいたいの位置は把握しているものの、移動要塞の砂海への沈降により対象を見失ったらしい。
スキュラは光学パターン迷彩とアクティブステルスによって地面に脚部を砂に沈め、テイラーは岩場に陣取り目立ちやすくする。
スゥー、ハァー、スゥー、ピタッ「今っ」
ヴゥゥン!トシュッ、ズドン!
「ヒュウゥー、やるねぇラトナ。そんじゃ、俺っちもやりますか!」
初撃でゴウケツのコックピットを一撃で仕留めたラトナのスキュラは次々と高出力粒子砲、いわゆるビーム兵器とレーザー兵器を主軸に光学パターン迷彩とアクティブステルスでゆっくりと移動しつつ、主にゴウケツを狙う。
ホプキンスは敵のハイドラと長距離射撃戦を展開するも敵を2機倒したところで重粒子砲に被弾、直ぐ様後退して武装をクラスターランチャーに切り替えて敵の身体に無数の穴を開けつつも地雷型の親機を敵前に潜ませてさらに後退する。
「ラトナ。すまん、しくじった。一度後ろに下がる」
「了解、敵はノロマさんだし、足は潰されてるから接近戦で仕留めるわ」
ラトナは敵の近くまで接近して高熱振動近接武器のデスサイズで、まさに死神の如く敵のコクピットの装甲を紙のように貫き、中のスロートトルーパーを焼き尽くした。
後に残ったのはイエローマーカーからレッドマーカーに変わったキャラバン隊のみ、ラトナは何の躊躇もせずに生身のトレーダー達をデスサイズで殲滅した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます