中古のメモリーカード

天川裕司

中古のメモリーカード

タイトル:中古のメモリーカード


ある日、中古電気屋さんに行って、

中古のUSBを買ってきた。


「よし、これがあれば♪」

もうメモリーカードがたくさんすぎて、

ほとんどが保存情報で埋まっていたから

新しいメモリーカードを買うと

本当にうれしい。


これでまた仕事が捗るかも♪

そう思いながら家に帰ってきた。

そしてパソコンの前に行き、

早速メモリーカードを使った私。


とすると、

「…?…え、これ…」

はっきり言って信じられないことが起きていた。

見覚えのあるメモリーが、

このメモリーカードに保存されている。


今、外から買ってきたって事は…

「うそでしょお!ちょっとお…!!」

人生、終わったと、瞬間思った。


メモリーされていたのは何人かの遺体。

リビングに寝そべっている人たち。

それをアーティスティックに変えて、

一見、それが遺体だと分からないように

デコレーションしてた。


「ちょ、ちょっと…ウソでしょ…どうしようぉお」


誰かが復元したのか…

パソコンや電子ツールに精通してる人が。

それとも単に消し忘れ…。


私はこう見えてパソコンにあまり詳しくない。

だから自分の落ち度がどこかにあったのかと

この状況を見て今そう思う。思わされる。


世間の人はこれをどう見たのか?

もし前のオーナーが何人か居たとして、

彼らはこれを見てどう思ったか。


回り廻って、私のところへ来たんだ…

拡散…世間からの風評被害…いや風評ではない…

この事実をどれだけの人が今知ってるだろう?

…「どうしよう…」でもそのどうしようと言う思いも

時間の経過と共にだんだん落ち着いてくる。


人間、心配していた事、

懸念危惧していた事で何事も無ければ、

だんだん落ち着こうとするもの。

順応とも言うべきか。

その落ち着こうとする気持ちは、普段、

日常平常の時よりさらに強まるものだ。

次に来るかもしれないその恐怖を

少しでも早く消そうとするため…。


今のところ、私のもとに何も来てない。

このまますんなり行けば良いけど。


動画はこちら(^^♪

https://www.youtube.com/watch?v=LJYk7mo_slY

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