Deep Night
第27話
〜・〜
夜も明けない真夜中、目が覚めた。
知らない天井。知らないベッド。
服も変わっている。
三つ編みにしてあった髪は解かれ、ベッドに広がっていた。
着ている服も乱れている。
いや、服が乱れているというより、はだけている。
両手は縛られ、ベッドに固定されていた。
しかもかなりきつく縛られているため、地味に痛い。
──ゆらゆら、ゆらゆら
煙が見える。
──ゆらゆら、ゆらゆら
タバコから、煙が上がる。
──ゆらゆら、ゆらゆら
煙は上にゆるゆると曲線を描いて昇り、空気に溶けて消えていく。
それは見えなくとも部屋中に充満し、匂いが残
る。
まるで部屋を満たすように。
犯していくように。
タバコを持っていた手が灰皿へ向かい、タバコが押し付けられる。
そして、影が立ち上がった。
暗くてシルエットしか見えないが、きっと間違いない。
私を拾った、男だ。
ゆっくりとこちらに歩いて来る。
カーテンで外の光が入ってこないため、男の顔が見えない。
近寄って来る。
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