巫女玉座争奪譚—―パルセナ・ポエモス――

glam@星詠み ボカロP

プロローグ① 神の標に玉座で巫女の華は咲く

数十年に一度、神聖国サイスタルで行われる玉座争奪戦『パルセナ・ポエモス』。


世界規模にまで発展し、行われる度に違う国籍の者が<女王>となるソレは、その時の女王が還暦を迎える年から5年かけて得点を競い合うことで玉座を奪い合う。


主に参加し、最終的に女王となるのは、神にその素質を認められ、神の力の一部を使用すること、神と交信することを許された女性『巫女』たちである。


『巫女』たちは仲間を集め、仲間に神の恩恵で力を与え、様々な脅威に挑み、功績を積み上げることでサイスタルの女王となることを夢見て戦う。


母国を救いたいと頼れる宛てもなく故郷を飛び出し、


輸出品に身を潜め息を殺すことおよそ数日。


やっとのことでたどり着いた見知らぬ土地で追いはぎに遭い、


ボロボロになりながらも悪やモンスターとの闘いを諦めず、


やっとのことで手にした僅かなお金と仲間。


積み上げたコンビネーションでクリアする『パルセニキ・エクセタシ』。


僅かなお小遣いでオシャレをし、


寄ってくる男冒険者どもを軽くあしらい、


そして落ち込んでいるところに現るイケメン騎士。


いつか振り向かせようと仲間集めにクエストに大奮闘。


目的を見失いかけて思い浮かぶ両親と彼の顔。


仲間と凶悪な厄災級モンスターを討伐し、


闇組織との抗争で大きな戦果を挙げ、


そして残った最終選考。


ライバル派閥にいる彼とのラストバトル。


間一髪で剣が折れ、掴み取った勝利。


『パルセナ・ポエモス』の裏には常に、『巫女』たちの苦い挫折や甘酸っぱい色恋が描かれている。



神の標に玉座で巫女の華は咲く


ついでに恋の花も…咲くか咲かぬかはそれぞれ次第。


とにかく、今回も母国を救う為に極東の故郷を飛び出し、輸出品に息を潜める『巫女』が一人。


これはまた別のお話。

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