第一夜(3)

13『全員の動向をまとめたが,誰も不審なところはないな。』


1『なら,この中に狂人がいる可能性は低いと思っていいのかしら。』


3『いいんじゃねぇか?狂人は二人とも【テレポート】くらってる可能性が高いんだろ?ならここから反対らへんまで飛ばされてんじゃねぇか?』


2『う,うん。僕も狂人がいる可能性は低いと思う。』


10『まぁ,みんな警戒しとこー。』


13『今ここにいるのは1番,2番,3番,4番,8番,10番,13番,16番の計八人か‥。少なすぎるな。』


4『そうだね。僕もちょっとおかしいと思う。』


10『んー?ドユコト?』


3『普通ならもうちょい人がいてもいいんだよな。しかも今はここ,電気がついてるんだぜ?めっちゃ目立ってるだろ。』


2『た,確かにここは目立つからみんなもわかりやすいと思うんだけど‥。』


1『もしかしての話なのだけど…。』


16『私も1番さんと同じ考えかもしれないです。』


1番『狂人が常人を拉致しているんじゃないの?』


13『なるほど…。さっき出た話から考えると有り得ない話ではないな。片方は【探知系】の異能,もう片方は【テレポート】の異能。狂人にとってはこの上ないありがた異能だ。【探知系】で常人を探し,一人ずつ二対一で襲いかかって拉致していく。その説も視野に入れておくようにしょう。』


1『ちょっと待って。なんか聞こえない?』


3『ほんとだ。なんか聞こえるぞ?』


8『アナウンス?ですかね?』


【参加者の異能により,生存者の公表を行います。

生存者は,1番,2番,3番,4番,5番,6番,7番,8番,9番,10番,11番,12番,13番,14番,15番,16番,17番,18番,19番,20番,21番,22番,23番,24番,25番,26番,27番,28番,29番,30番です。】


4『え?どう言うこと?』


3『おいおいおい。嘘だろ?』


1『狂人は30番代じゃなかったの!?』


2『ぼ,僕たちの推測が外れたってことは…。』


16『これ,全員のアリバイが無くなりますよね。』


10『てことはこん中に狂人がいる可能性が出てきたってこと!?』


8『13番さん。もしかしてですけど,ランダムスタートだったんじゃないですか?』


13『悔しいがその説が濃いな。』


3『待て!まだなんか言ってるぞ?』


2『ほ,ほんとだ。』


【参加者の異能により,生存者一名が狂人か常人かを占います。

指名は5番。5番は,常人です。】


3『お!今回はありがたいな!5番が常人なのは確定したぞ!』


1『そうね。早いところ5番と合流して異能の共有をしたほうがいいかもしれないわね。』


13『そうだな。なら朝になったら二手に別れよう。』


16『そうですね。発電所に残るメンバー四人と探索班の四人ですか?』


4『僕はさんせー!行くなら探索班がいいー!』


8『私も8番さんと探索班がいいです。』


13『なら探索班には2番と1番がいってくれないか?』


1『そうね。それが多分最適だわ。』


2『ぼ,僕も大丈夫です。』


3『なら俺はここで発電所の管理とかか?』


13『ああ。頼むぞ。』


3『わかった,まかせろ!』


10『うちらは何をしたらいいの?』


13『10番は3番の補助をしてくれ。16番は俺と今後の方針について話し合おう。』


10『りょーかーい!』


16『お役に立てるか分かりませんが,がんばります。』


13『探索班のメンバーは明日に備えて寝てくれ。残りのメンバーで警戒しておく。3番と10番は発電所の様子を見てきてくれ。』


3『OKだ。』


1『ありがとね。』


〜〜〜


16『13番さん。何か話したいことがあるんですよね?』


13『話が早くて助かる。』


13『俺の推測になるのだが…。』


16『今の所,2番が一番怪しいんですよね?』


13『気づいていたのか。』


16『はい。あの人のアリバイには15分の空白がありますからね。』


13『そうだ。今後,2番は要警戒する必要がありそうだが意義はあるか?』


16『いえ,ありません。』


【3時33分になりました。よって異能の制限を解除します。これより次の夜まで狂人は参加者の殺害をすることができせん。並びに指名権の使用も次の夜までできません。】


13『もうそんな時間なのか。』


16『13番さん。なんかおかしくないですか?』


13『どう言うことだ?』


16『さっきのアナウンスの音声,男性でしたよね?なのに今のアナウンスは女性の声でした。』


13『まさか!』


『キャァァァァァァ‼︎』


16『これは,探索班の方から!?』


13『とりあえず行ってくる!16番は3番と10番に伝えてくれ!』


16『分かりました!』


〜〜〜


3『どう言うことだよ…。狂人はもう殺害できないはずだろ?』


13『まさか,ここで1番の狂人候補だった2番が死ぬのか…。』


1『これ,多分だけど指名権よね?』


4『う,うん。じゃないとおかしいでしょ。』


16『こっちが固まっているように他の人も固まっている…。完全に見落としていました。』


13『一回皆でさっきの場所に戻ろう。少し話がある。』


8『なら今日の探索は一旦中止にしましょう。』


10『そうだね。うちもそれがいいと思う。』


3『なんで2番が狙われるんだよ…。』

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

ぞーすい @zo_sui

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ

参加中のコンテスト・自主企画