第8話:寝ぼけてるゼゼット。
「ほう・・・だてんし?・・・って?どんなバイト?」
「メイドカフェみたいのかな?」
「バイトじゃありません・・・」
「あ〜そうなんだ・・・まあいいや・・・何か深い事情がありそうだね」
総一郎は思った、若い子とコミュニケーション取るのは難しいなって。
たしかに人間じゃないのは確かなことだもんね。
普通の人間には天使とか堕天使とかってのは伝説や神話の中だけの話だから・・・。
学校へも行かない仕事もしない・・・家でプラプラしてるだけ
ここでは自分がする仕事もないし迷惑なのかなってゼゼットは思った。
だけど出て行きたいとは思わなかった、他人でも誰がいてるくれるって幸せな
ことなんだって思った・・・。。
だからゼゼットは
で、巫菜女ちゃんを質問攻めにした。
人間の世界のことなんか、あまり知る由もないゼゼットだったから逐一、巫菜女
ちゃんのすることに興味津々だった。
「真白・・・マー君・・・早く帰って来ないかな・・・退屈・・・」
真白からマー君へと呼び方変わった。
「ゼゼットちゃん退屈だったらテレビでも見てたら?」
そう言うと巫菜女ちゃんはテレビのリモコンのスイッチを押した。
ゼゼットは驚いた。
「まじで?・・・ほへ〜この箱の中に誰か人がいるの?・・・」
「その中に人がいるんじゃなくて、遠いところから電波ってので映像
を送って来てその箱にが映る仕組みになってるのよ」
「分かんない・・・」
それが地上に落ちてきたゼゼットの口癖になりそうだった。
で結局、ゼゼットはソファーにもたれてテレビをつけたまま寝てしまった。
目が覚めたのはもう夕方で学校から帰ってきた真白に起こされた。
「あ、マー君・・・おかえり」
「ただいま・・・え?マー君・・・いつの間に?」
「あ〜暇でした・・・私もうそろそろ帰ります・・お邪魔しました」
「ゼゼット、寝ぼけてる?」
「ん?よく分かんない・・・」
「まあいいや・・・いちいち説明するのもめんどくさいし・・・」
「帰れるもんなら帰ってくれてもいいんだけど・・・」
真白はボソっと言った。
「今、なんてった?マー君」
「ああ・・・明日、土曜日で学校休みだからゼゼットをどこかに連れてって
やろうかなって・・・暇そうにしてるし・・・」
「どこかって?」
「どこか・・・だよ、まだ何も考えてねえっつうの」
「ごめんなさい・・・私、やっぱり帰ります・・・」
「寝ぼけるにもほどがあるな・・・」
「晩飯食うまで寝るなよ・・・夕べは風呂にも入ってないんだから・・・」
「一緒に入る?お風呂?」
「あのね、そりゃ俺とゼゼットだけなら、それもいいけど・・・総一郎と巫菜女
ちゃんがいるのに・・・無理だろ?」
「絶対、不謹慎って言われるに決まってるよ」
「私、人間じゃないのに?」
「人間とか堕天使とって問題じゃなくてゼゼットが女だってことがネックなの」
「女の子と一緒にお風呂に入ってどこがいけないの・・・別にお風呂の中で
セックスするわけじゃないのに・・・できるけどね」
「モラルの問題なの・・・若い女の子が普通に自分の裸を男性に見せちゃダメ
なんだよ・・・って巫菜女ちゃんが言うって」
「もう図書室と公園で見たじゃん、私の裸・・・」
「おっぱいデカいもんな」
「あ〜マー君はそこしか見てないのか?・・・」
「いや、全体だって見てるし・・・あ、見てない、見てないって、まじで」
「この服、今ここで全部脱いじゃおうかな?」
「ごめんなさい・・・見ました、はっきり見ました記憶に焼きついてるくらい」
つづく。
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