第7話:おじさんじゃなくて・・・。
で、その夜、その夜中、ゼゼットは一人が寂しいと真白の部屋にやってきて
布団に潜り込んだ。
「な、なにしてんの?・・・リビングで・・・」
「だって一人って寂しいもん・・・泣きそうなもん」
「一緒に寝ちゃダメ?」
「寂しいんならしかたないよな・・・いいよ一緒に寝ても・・・」
「ありがとう、真白大好き」
(そう言うこと普通に言うなよ・・・)
真白はゼゼットに背中にべったりくっつかれて・・・。
(そかもデカパイが当たってる)
そんな状況だから真白は眠れるわけなかった。
次の朝、真白が起きるとゼゼットはまだ眠っていた。
ゼゼットを起こして、パジャマからトレーナーとジーンズに着替えさせた。
まじ普通の女の子と変わらなくなった。
真白の身長は173センチ、ゼゼットより背が高かったし体格も太かったから、
祐介の服はゼゼットには少し大きめだったけど、それがかえって彼女を可愛く
していた。
真白はゼゼットより早めに朝食を食べてから寝不足のまま学校へ行った。
ゼゼットのことが心配だったが学校を休む訳にも行かなかった。
そして仕事から帰ってきた父親は昨夜のうちに母親からことの詳細を
聞かされて、びっくりぽんだった。
驚くのと同時に、女子高生くらいのギャルを目の前にして、鼻の下を
伸ばしていた。
意にそぐわない人を見るというより好奇心の眼差しだった。
ゼゼットは
「美味い、これ・・・まじこで美味しい・・・」
「そうよかった、気に入ってくれて」
「あなた、なにジロジロ見てるの?この子に失礼よ」
「あ〜・・・ごめんごめん・・・あはは」
「笑ってごまかさない」
「おじさん、私が珍しい?」
「おじさんじゃなくて・・・総一郎・・・そういちろう」
「それが僕の名前ね、で、ついでに言うと真白の父親」
「君が珍しいってわけじゃなくて、君みたいなね・・・」
「なんて言うか、若い女の子が家にいると、ちょっとドキドキするかな・・・」
「あ〜いやね、うちは真白ひとりだから、娘がいないもんだからね」
「いたら、もしかしたら君くらいかなって思って・・・」
「ふ〜ん、真白は一人っ子なんですね・・・おじさん」
「あ、違った・・・ソウイチ・・・?」
「そういちろう・・・」
「ソウイチロウさん・・・私、名前をゼゼット言って元天使なんです」
「ソウイチロウさんがこの家の神様でしょ?」
「神様って・・・まあ、一応ね・・・」
「私、当分この家にお世話になるつもりですけど、いいでしょうか?」
「あ・・・いいと思うけど・・・いくところ、ないんだよね」
「って言うか・・・君、元天使なの?」
「そう言いましたけど、人の話聞いてます?ソウイチロウさん」
「私、今は堕天使やってます・・・」
「ほう・・・だてんし?・・・って?どんなバイト?」
「メイドカフェみたいのかな?」
「バイトじゃありません・・・」
「あ〜そうなんだ・・・まあいいや・・・何か深い事情がありそうだね」
つづく。
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