王妃が死んだ日
神喰 夜
序夜
昔むかしのお話でございます。
西の大陸は、奇怪な病に悩まされておりました。
女の子が生まれないのです。
どれだけ神に祈ろうとも、善行を積もうとも、病は解決しませんでした。そこで人々は、数少ない女の子を掌中の珠として慈しみました。女には苦労をさせたくないと、
さて、月日は流れ。ある国で、輝く銀の髪を持つ美しい姫が生まれました。
彼女の名はユリアーナ。
長く西の大陸で語り継がれる、黄金時代の始祖でございました―――
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