顰め面 抹茶の味がね 今は好き 背伸びをしても とどかなくても

しかめ面

抹茶の味が

今は好き

背伸びをしても

とどかなくても



________________


拝啓、先生。

今さらこんな、お手紙書くの、なんたか照れちゃいますね。


そういえは先生。濃いお抹茶が好きでしたよね。

あの時はどうして、こんなものを飲むんだろうって不思議でした。


コーヒーもそうですね。

あの時は、子ども扱いされたくなかったから。

無理して、飲んで。


ますます嫌いになったのも、今となっては想い出です。


あ、今は、好きです。

でも、タバコは無理。あれだけは本当に無理でした。ケホンケホンしちゃうんですよね。


背伸びしても、無理なんだって。追いつけないんだって気付いたから。もう、背伸びはやめました。だって、どうせ届かないじゃないですか。


だったら。

このままの私を見てもらったら良いかなぁって思ったんです。



卒業式に言った言葉。

お返事、ちゃんともらえなかったから。

今度、聞きに行きます。


その時、お抹茶たてますね?

今の私、先生より上手にたてることができると思いますよ。





追伸。

やっぱり、もう一回言います。






先生、大好きです。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る