第40話
「ーくそッ!」
三瀧は拳を床に叩きつけると化物に捕らわれた環を見つめた。
環の体には隙間なく触手が巻きつき、床に叩きつけられた後は逆さに吊るし上げられていた。
幸い両腕は自由になっているが、彼女も武器を手放した今は無防備である。
化物は奇声を上げると触手でギリギリと環の体を絞め始めた。
「う…あぁぁああ!!」
三瀧の方に向けられた環の顔が苦痛に歪む。
「環!!」
三瀧は居ても立ってもいられず駆け寄ろうと前のめりになった。
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