第5話

ということで、私は4階の空き教室に来た。



来たのはいいけど、寝てるよ,先輩。


え、これ起こすの?やだよ、春先輩って寝起き悪いって生徒会の人言ってたよ。

いや、聞いたことだけ信じるわけじゃないけど、怖いもんは怖い。


そーっと、起こすか。



「あの、春先輩。先輩?起きてもらえます、、、?」



だめだ、、、起こせる気がしない。そして起きる気もしない。



「せんぱーい!!起きてください!!」


「あ?」



やばい,つい大声で。



「あ、夏希か。おはよ」


「え、あ、おはよう、ございます」


「おはよう」


「おはよう、ございます」


「お、は、よ、う」


「、、、おはよう」


「うん、おはよう」



どうやら敬語が嫌らしい。



「あの、生徒会室に呼ばれてるので,行きましょう」


「、、、その敬語が直ったらね」


「、、、行こう」


「うん、行こっか」



この先輩は生徒会の人にはまあまあ優しいみたいで、挨拶は返すし仕事もきちんとしてる。特に私にはベタベタとくっついてくる。



「あの、歩きづらい」



というと今は後ろから抱きつかれてしまっているのだ。



「うーん、眠くて」


「とりあえず、生徒会室に」


「、、、うん」

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