第3話

「じゃ、じゃあ私が1人なのは…だめ?」



2人の顔を伺いながら聞いたけれど、2人ともあまり良くない顔をしている。



「やだよっ。俺が父さんと2人部屋なんて」


「それはこっちのセリフ」


「そんなこと言っても…」


「じゃあ、じゃんけんでもする…?」


「「いやだ」」



でもやっぱり親子なだけあって、意気投合している。



「じゃあどうする?」


「千夏は俺と多一、どっちがいいの?」


「えぇ…。その質問は狡いよ…」


「そんなこと言っても決まらないんだから、母さんが決めてよ」


「えっと…」

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