俺の世界は、何があるの？

第23話 「心の余裕」を持つ難しさ

「心の余裕」という言葉は、簡単に聞こえるけれど、実際に持つのはなかなか難しい。日常の中で、何かに追われたり、忙しさに心をかき乱されたりしていると、心の余裕はあっという間に消えてしまう。特に、不安やストレスが重なると、些細なことで心が揺れ動き、自分でも驚くほど敏感になってしまう。そんなとき、自分の心に余裕を持つことができたら、どれほど楽だろうと思うことがある。

心の余裕がないと、周りの状況に振り回されやすくなる。たとえば、少しの失敗でも大きな問題のように感じたり、他人の何気ない一言に深く傷ついてしまったりする。頭では「気にしなくていい」と分かっていても、心が追いつかず、つい反応してしまうのだ。それが続くと、自分自身が疲れてしまい、ますます心の余裕がなくなっていく悪循環に陥ってしまう。

では、どうすれば心に余裕を持つことができるのだろうか？最近、少しずつ意識しているのは、物事に対する完璧主義を少し緩めることだ。全てを完璧にこなそうとすると、どうしてもプレッシャーがかかり、心が窮屈になってしまう。完璧でなくても大丈夫だと思えることで、少しだけ肩の力が抜け、心がふっと楽になる瞬間が増えてきた。

また、心の余裕を持つためには、自分にとっての「安心できる場所」を見つけることも大切だと感じている。私の場合、それはカラオケでひとりで歌う時間や、静かなカフェで本を読むひとときだ。そのような場所で自分だけの時間を過ごすことで、日常の喧騒から解放され、心がリセットされる。そして、また新しい気持ちで周りの出来事に向き合うことができるようになる。

心の余裕を持つことは簡単ではないけれど、そのための「小さな休息」を見つけることで、少しずつでも自分を取り戻すことができる。完璧を求めるのではなく、自分に優しくなれる瞬間を作ること。そして、自分の限界を認め、無理をしないことで、心に少しの余白ができてくるように感じる。

これからも、焦らずに、自分に合った方法で心の余裕を保つ工夫を続けていきたいと思う。日々の中で少しでも余裕を持てたら、それはきっと周りにも優しくなれることにつながる。そして、余裕のある心で毎日を過ごすことで、自分の世界がより穏やかで豊かなものになっていくと信じている。