第13話 名前改め そして
グモヌシノカミを封印し、曰く付きとなった琵琶はモノオサメに封ぜられ、ついに名前改めの儀式が、フジの屋敷にて行われた。
「犬士ナンバラキヨシチ、前へ」
「おう」
貴族のそれよりも簡略的だが、とても重要な儀式だ。
「犬士ミミウチホウイチ、前へ」
「おう」
グモヌシノカミ戦に参加したほとんどの犬士は名前改めをうけ、幼名犬士から本犬士へと昇格していく。
「犬士ミナモトノウズマサ、前へ」
「おう!」
ウズマ、いや、ウズマサは誰よりも大きな声で、頭を低く床に拳を置き礼をした。
「以上、十二名の名前改めを終える!一同今後とも一層奮戦し、武運のあるよう祈る!」
「ミナモトノウズマサ!」「はい!」
「フジワラノフジツチカノカミの名において、そちを犬豪の仲間入りとする!」
おお…
周囲がそれとなくどよめく。未成年の幼年犬士から犬豪まで位を上げた者はいない。
しかし、一連の功績からすれば、犬豪となるのに充分であった。
「承りました!」
「犬豪は犬士を束ねる力ある武名、励む様に」
「はいっ!」
ここに犬豪ミナモトノウズマサが誕生した。
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