シリーズ第2弾~ツインレイ~凛子と宇宙の魂のふたごちゃん物語(出逢って5年~9年)
勝美 あい
第1話 慣れないふたり
凛子が今は宇宙の力が必要なんだ…ってお願いしてから2週間程経ったある日…
宇宙が、実は他に付き合っている人が居るんだ…って言って来たのだ。
凛子は驚いたが…ハッキと…私は他に彼女が居るような人とは無理だわ!と…答えた。
宇宙は凛子のその言葉を聞いて…このままではいけないと
思ったのだった。
それから3週間が経った頃…宇宙から『話がある』と呼び出しがあった。
凛子はなんだろ?と思いながらも、待ち合わせの場所に向かったのだった。
宇宙な何やら深刻そうな表情である。
凛子は不安になったが、でも、気になって宇宙に訪ねたのだった。
『宇宙〜どうしたの?
話ってなに?』
宇宙はなんて話そうか…迷いながら、少しずつ…話始めた。
『6年…遠距離恋愛をしていた彼女と別れてきたんだよ。』
凛子は『そうなのね。』と言った。
宇宙は凛子の返答があまりにも素っ気ないので腹が立ち出したのだった。
『6年も付き合ってた彼女と別れてきたんだよ?!』
宇宙はかなり強めの口調で
少し感情的になって言ったのだった。
凛子は『うん、分かってる』
宇宙は『分かってるって! なに?!』『僕、凛ちゃんが他に付き合っている人が居たら無理って言うから別れてきたのに…』
凛子は淡々と答えた。
『えっ?私…いつ別れて来てって頼んだ?宇宙が自分で決めた事じゃないの?』
宇宙はショックと苛立ちが込み上げてきて感情がもう抑えられなくなってしまったのだ…。
『僕と今まで付き合って来た歴代の彼女は皆、僕の愛情を知ると…離れられなくなる…って言ってたんだからね。
今回、別れて来た彼女も泣いてたんだからね。』
『それと、6年…は最低でも凛ちゃんには付き合ってもらうからね!』
凛子は、宇宙のこの言葉を聞いて、この人は思い込みが随分…激しい人なのか?と思ったので、素直な気持ちを真っ直ぐに伝えたのだった。
『あなたが元カノと
別れたから、なぜ?私が6年も絶対に付き合わなきゃならないの?』
そんな2人の言い合いが、かなり長い時間、続いたのだった。
宇宙は、とにかくもう今日は帰ろう…と言って、2人は帰る事にしたのだった。
宇宙は精神が精細なのもあるのか…精神が安定して気持ちにゆとりがあることが実に、少なかった。
でも、時間をかけながら、なんとか凛子は宇宙を説得することが出来て、一応、付き合い始められるようになれた。
今日は珍しく宇宙から『会おう』って連絡をくれた。きっと…精神的に良い状態だからだと思う。
なので凛子もいつもとは違って少しずつ…宇宙の様子を伺いながら…甘えてみることにした。
すると宇宙はとっても優しく凛子に『ここまでお疲れさま〜』ってねぎらいを込めて
くれたかのように、ゆっくりハグをしてくれた。
凛子は宇宙にハグされて、体中に電気が走って…意識がぽわぁ〜んとなって来て…ストーンと…温かい湯船の中に、
入っていく感じの心地よさを感じてしまった。
確かに宇宙には以前から、この人はとっても愛情深いものを持っているとは、思ってはいたが…想像以上であったのには凛子自身…かなり驚いたのだった。
更にその後洋服の上からではあったが…宇宙が優しく…触ってきた時…なんの抵抗もなく、委ねられるようなそんな安心感を、感じてしまう自分を分かって、あえて…無反応の凛子を装ったのはある。
凛子は自分の中で、今まで感じた事のない、自分自身を感知すると、警戒心が沸き起こって来る所があるのだ。
元々、宇宙には、男性的な面での所は、些か、信用をできていない所があって、もしかしたら?この感覚に凛子が陥ってしまったのは、宇宙が恋愛気質で、女性扱いが長けていて、そのムードとやらに、惑わされてしまっただけなのではないのか。
それか凛子は離婚して間もないので、女特有の…心が弱っていると…流されやすい状態になる率が高くなるらしいと
、人づてに聞いた事があるので、ここは無反応の凛子の
方がいいな…と本能的に反射的にそうしたのはあるのだ。
凛子は恋愛に関しては、かなりの臆病もので、小心者なのはある。
そんな無反応の凛子を感じて
宇宙は…なんか…ごめん…。って凛子に謝ってきた…かなりショックを受けたようだ。
その宇宙を感じて凛子は思わず…違うよ〜と言いたかったがあえて言わなかった。
このまま誤解を受けたまま
だと…宇宙がまた距離を開けてしまう気もしたが…それならそれでいいわ~となぜか?
思ってしまったのだ。
案の定…その後からの宇宙の言動が心友時代の関係性とは
全く違って、既婚男性特有みたいな…既婚者の方が偉いみたいな…独身(バツイチ)女性は立場が弱い…的な扱いではあった。
口調もなぜか…僕にとって
一番大切なのは妻で、『凛ちゃんはセカンド』だからとか…わざわざ、そこまで強調してなぜ?そういう言葉を言うのか…凛子には全く宇宙の真意が、分からなかった。
さらに、凛ちゃんには帰るところがないから、かわいそうとか、一体、宇宙は何を伝えたいのか、全く見当がつかない感じだった。
凛子は今は何を言われても、宇宙の愛情をもらって、充電しないと…また良からぬ方面からの誘いとかが来たら、今の自分は弱っている確率が高いと思ったので、ここは過信をしないようにしたいと思っていた。
なので…今しばらく自分自身が大丈夫だと思えるまでの辛抱って…言い聞かせてはいたのだが…あまりにも宇宙の言動の数々に次第に…堪忍袋の緒が切れそうになって、大喧嘩するようになっていったのだ。
確かに宇宙に今は、人の力を借りようと謙虚な気持ちでお願いをした身ではあるが…ここまで見下されたような、扱いをされるとは思ってもみなかった。
心友時代は宇宙の事を、人間的には凄く好感を持っていて
、慕ってもいたが…男性的には確かに不信感しかなかったのはある。
元々、女性好きなのも知っていたし、普段の話を聞いてても、女性を見下してるような
面を、多々感じていたのはあった。
頭では分かっていたが、実際…そのポジションになって
体感させられると…ここまで
ひどい扱いなのか…と思い知らされたのはある。
心友時代には好きな時間にlineを、送っても何も言わなかったのに、この今の関係になると…僕はlineのやり取りは本当は、好きじゃあなかった…だからlineはしない…。
なので凛ちゃんから来たメッセージにも、返答しないから
期待しないで…とか
会えるときが来たらこちらから連絡するから、それまでは
何もしてこないで…とか
ほんと心友時代のほうが、何十倍も凛子は楽しかったな…と思ったので…今の関係になった事をかなり後悔をしていた。
こういう事が世間でいう…心友時代の方が良かった…だから心友時代に戻ろうって思う人も居るって事なんだなぁって。
だけど…凛子はそんなに器用ではない…一度、このような仲になった相手と、今更…心友には戻る事は出来ない…。
今の凛子は宇宙と、一般的な男女の恋愛関係の葛藤をしている自分な感じがして、とても嫌だった。
私の選択は、間違ってたんだろうか?そんな自問自答ばかりを繰り返しては、凛子はため息をつくのだった。
まさか…これから後に、更にこの関係を本当に心底、見間違えてしまったと思う決定的な出来事が起きてしまうとは、その時の凛子には、知る由もなかったのだ。
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