昼まえ

足を舐めていると、私は一人なんだと思う。私の足が舐められていると言う感覚はきっと、私が私の足を舐めているという状況でしか生まれ得ないからだ。もしも私がこの世界にたった一人の人間になった場合、私は空を眺めて青いなと感じるたびに、このように空を眺めて青いなと感じうるのはこの世界で私一人きりなわけだから、私は一人きりなのだなと思うと思う。それと似ている。

私は背中を曲げて私の足を舐めている。

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