第4話 家に帰宅、妹からの連絡。
1人暮らしをしているアパートの自室に帰宅し、入浴や着替えを済ませると玲也は布団に仰向けに寝転がった。
「……なんか、色んなことがあったな」
朝、電車の中では同学年の美女である北条 伊織と会話。
講義では美人なギャルの先輩である高見沢 美嘉と連絡先を交換。
さらに放課後のバイトでは、同じ大学の可愛い後輩である成瀬 由紀の教育係となった。
(ギャルゲーの導入かな? 俺は作品世界への転生でもしてしまったんだろうか……)
ぼっちな大学生活はどこへやら、そんなことを頭の中でぐるぐると考える玲也。
「だめだ、なんか色々考えちゃって落ち着かない」
ひとまず気持ちを落ち着かせるため、VTuberの配信でも見ようかと枕もとにあるスマートフォンを手に取る。
彼は最近はまっている
めったに使うことのないチャットアプリに通知が入る。
<ミカ>お疲れ! バイト終わった~
心臓がドキッと跳ねる。通知欄に表示されたのは、今日連絡先を交換した美嘉からのメッセージだった。
<ミカ>さっそくなんだけどさ、空いてる時間教えてよ!
今日講義中に約束した、本日の講義の内容を教える件についてだろう。そう判断した玲也は彼女に送る文を考える。
(すぐ既読にするのも待ってたみたいで気持ち悪いしな……)
そんなことを考えた玲也は、数分おいてからチャットを返した。
<鏡 玲也>お疲れさまです。時間割送りますね、空欄の時間ならいつでも大丈夫です!
<鏡 玲也>鏡 玲也が画像を送信しました。
自分のスケジュールを把握するために講義とバイトの時間を入力している時間割の、スクリーンショットを取って玲也は送信した。
「ふぅ、ひとまずこれでよし、と……」
普段ほとんどチャットのやり取りをしない玲也にとって、美人なギャルの先輩とやり取りをするのは中々に緊張するものである。
と、アプリを閉じた瞬間またすぐに通知が来た。
「えっ、速っ……!」
と、驚いて通知欄を見るが、さすがに美嘉ではなかった。
<れな>お兄ちゃん! 次の休みあたり、また遊びにいってもいいですか?
「びっくりした、
妹の玲奈は玲也が1人暮らしを始めてからもよく遊びに来る。現在は高校1年生だ。
(華の女子高生だってのに、こんなに兄とばっかり会ってていいんだろうか……友達との付き合いとか……って、ぼっちの俺が何を考えてるんだか)
<鏡 玲也>もちろんいいよ、楽しみにしてる。
そんなことを考えながら、玲也は妹に返信を送るのだった。
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