第10話 時間だ

白い優しい光が私たちを照らす。いつの間にか朝になっていた。

「僕はそろそろ行くよ。」

そう言ってヘルヴィンが立ち上がる。

「そうですか。」

「あぁ。ごめんけど僕には時間が残されていないからね。」

そう言ってなくなった足をみる。

「これから何をするんですか?」

そう聞くとヘルヴィンは困ったように頭をうならせた。

「困ったな。なんにもすることがないや。」

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