第5話 侵略者のもたらしたもの

世界は平和に、そして悪意を忘れるように、動き始めていた。

「そういえばどうやってこの山を登っていたんですか?」

ヘルヴィンの表情が曇る。

「……能力を使ったんだ。」

「……!!まだ、使えたんですか?」

ミリアたちはひとりひとり、超能力を使っていた。だけど、それは侵略者の能力が人間に発生した結果だ。

「うん、だけどもって5年だね。」

「……やはり、」

「うん。華音が消えてきた。」

 華音………超能力を使用するために消費する力で、空気中に漂っている。

侵略者とミリア率いる対侵略者集団、通称[花弁の風]は華音を用いた超能力を使って戦っていた。

侵略者が地球で戦うために華音をばらまいたことで、ミリアやヘルヴィンたちに才能が開花したのだ。

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