第6話

コンコン



ノックをし、返事を待つ



「入りなさい」



冷たい声が聞こえる



深呼吸をし扉を開ける



カチャ



「失礼します」



中に入ると5年前と変わらない父がいた。



笑顔なんて見たことない


俺にとって父親っていうよりただ、怖い存在だ



「お父様。黎弍ただいま戻りました。」



深々と頭を下げる



「ああ」



何かの資料に視線を落としたままそう返事をする。

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