第40話

その日は突然やってきた。



今日は朝から穏やかだった。いつも通り起きて学校で授業を受けていた。




授業なんて真面に受けたのなんていつ振りだろうか。高校生として本分なんだろうけどね。




今は歴史の授業。日本の歴史には興味がなくてあんまり詳しくない。だからこそ、新鮮で面白い。




あと10分で授業が終わろうとしていた頃、遠くから音が聞こえてきた。




・・・来たな。




それからものの数分で数台の車とバイクが校庭に続々と入ってきた。




真剣に授業を受けてい生徒たちが何事だと窓の外に視線を注ぐ。




俺も他人事のように外を眺め事の次第を見守る。今は動くつもりはない。




俺の肩書は生徒会長。そんな俺が不良相手に出来ることなんてない。




あいつらの相手をするのは、紅龍の総長としての俺だ。




目を瞑り、ザワザワとざめく会話に耳を傾ける。

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