第二部 世界崩壊編

ログ25 戻ってきた我が家

「それじゃあ龍彦くん、もう一回私とチューしようねぇ~」とマリアナ・勅使河原の顔が近づく。

「ちゅ~」と受ける俺。


ハッ!と目を開ける俺。

見慣れた天井だと思ってボーッとしていると、俺の視界に可愛い女の子がヒョコっと出てくる。


次女の紅葉もみじだ。


「ママぁ~!パパ起きたよ~!何か変な口してるぅ~www」

ゲラゲラ笑いながら妻に俺が起きたことを告げる。


言われて気が付いた。

俺、マリアナ・勅使河原とチューしようとした口のままだ。


慌てて直す。


「あら!あなたやっと起きたのね?具合どう?」

心配そうに妻が聞いてくる。


「うん?あれ?俺どうしたんだっけ??」


「ねぇ!本当に大丈夫?あなた庭の倉庫にベビーベッド取りに行ったら急にフラついて、『』って言ってすぐに寝たじゃない。本当に覚えてないの?」


「え?あ?そうなの?全然覚えてないや。でも、大丈夫だと思う。身体も軽いし。」

「もう。心配させないでよね!こっちももうすぐ産まれるんだから!もうちょっとしたら夜ご飯だから、落ち着いたら起きてきてね!」

「うん。なんかゴメン。」


妻が寝室から紅葉もみじを連れて出ていく。


「ふぅ~あれは何だったんだ?夢だったのか?」

そんな独り言を呟いたところ、部屋の片隅から声が聞こえた。


「何か変な夢みたのパパ?だから、あんな変な口してたの??」


「ヒャ!!な、なんだ!しずくかっ!ビックリさせんなよ!」

「なによ。パパが心配だからずっとココにいて本読んでたんじゃない!あ~もう心配して損した!!元気ならさっさと起きてよね!」

「あぁ心配していてくれたんだな。ごめん。ありがとうな。」

「・・・いいよ別に。」

「なぁ雫。パパなんか変だったか?」

「ん~本読んでたからわかんないけど、特になにもなかった気がするよ?」

「そっか!(じゃあ、はやっぱり夢だったのかな?)じゃあ起きて夕飯にするか!!」

「うん!」


そう言って雫と立ち上がり、汗で濡れた服を脱ぎ上半身裸になった時、雫が叫び声をあげた!!

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