第11話次の日

夢を見た

あおいお姉様が微笑んでいる

私は色々必死に話しかけるけれど

返事は無い

ただただ、柔らかく微笑んでこちらを見つめていた



朝起きると、体は軽くて、昨日のことを思い出した

今日も来るって言ってたな……

緊張する……

でも、何しに来るんだろう?


コンコン

「失礼致します」

エリちゃんが朝食の準備が出来たことを告に来た

と思った

いつもならそのはずだった

「カイリ殿下がいらっしゃいました」


ええーーーー!!!!!


待って。私支度まだだし、起きたばかりだし、明日もって、朝なの?昨日みたいに夜じゃないの?


混乱しながら慌てて支度を整えた


部屋を出て応接室のようになってる部屋に駆け込む


「お待たせ致しました!!!!」


ゼーハー言いながらドアを開けると、ユミさんが額に手を当ててヤレヤレのポーズを取り、カイリ殿下は優雅に紅茶を口にしていた


普段からきちんとした言葉遣いを学んでおくべきだった。と、ユミさんのご指導を適当にあしらっていたことを後悔する


身分の高いお方にする挨拶の仕方が分からない……


「おはよう……ございます」


一般的な挨拶しか出来ない私を許して欲しい


「朝早くからすまない。朝しか時間が取れなくてな」

そう言って、私の元に歩いてくる


まさか。あの恥ずかしい挨拶されるのか……

と。構えていると、目の前に立った殿下は


「手を」


といって、私に手を出すように促した


おずおずと片手を差し出すと、


「もう片方も」


と言われて、ん?と思いながら、両手を殿下に差し出した


すると、それぞれ下から救うように手を取り、目をつぶった


ん?


何をされてるのか分からない私は頭の上にハテナを浮かべながら殿下を、見つめた


少しすると、殿下は目を開き、私の手を離すと


「大丈夫のようだな」


と言って、私の手を離した


「また明日来る」


そう告げると、カイリ殿下は去っていった……


-----------


次の日も、その次の日も、またその次の日も……カイリ殿下は毎日現れた


いつ来ても良いように、私は朝から支度をして、緊張して1日を過ごす


殿下が来る時間はまちまちで、きっと仕事の合間に時間が出来たら立ち寄っているのかもしれない


なんでこんな毎日様子を伺いに?

今度時間がありそうなら聞いてみようかな


少しづつカイリ殿下について、知りたい。という気持ちが私の中で育っていった

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