心配は、いつ晴れますか？

第41話 不安を受け止めるということ

不安は、いつも心のどこかに静かに潜んでいるものだ。それは突然大きくなって私を飲み込もうとすることもあれば、ただそこにあるだけでじわじわと心を重くすることもある。できることなら不安を消し去りたいと思うけれど、完全に無くすことは難しい。それなら、不安を拒絶するのではなく、受け止めることができないかと考えるようになった。

不安を受け止めるとは、それに押しつぶされることではない。むしろ、それが心の中にあることを認めながら、それと共に生きる道を見つけることだと思う。「不安があるからこそ、自分はどう行動すべきかを考えられる」と捉えることで、不安を少し前向きな力に変えられるのではないかと感じる。

例えば、何か新しいことに挑戦する時、不安は必ずついてくる。「失敗したらどうしよう」「期待に応えられなかったらどうするのか」といった声が頭の中で響く。でも、それは私がその挑戦を真剣に考えている証拠でもある。無関心であれば、不安すら生まれないだろう。不安があるからこそ、自分を守りつつも一歩前に進む準備ができるのだ。

不安を受け止めるためには、自分の感情に名前をつけることが有効だ。「今、私はこれが心配なんだ」と言葉にすることで、不安がぼんやりとした恐れから、具体的な感情へと変わる。それを冷静に見つめ、「では、どうすればいいか」を考える。答えが見つからない時でも、「今はこう感じている」と認めるだけで、不安が少し軽くなることもある。

不安を抱えることは、決して弱さではない。それは、自分の未来や大切なものを思っているからこその感情だ。だから、不安がある時は、それを自分の一部として受け入れながら、それに振り回されすぎない方法を見つけていきたい。

今日もまた、不安を受け止めながら一日を過ごしてみよう。大きな不安も、小さな不安も、それを感じている自分を認め、その感情と共に歩んでいく。それが、自分らしく前に進むための一歩になると信じている。