スロウ・ライフ

@stdnt

第1話

二十歳の天才化学者、浦島が、老化を遅らせる薬を開発した。

老化が進むのは、時間が早く過ぎ去ってしまうからだ。

この薬を飲むと、時間がゆっくり進む効果が実現できた。

周りの現象が、「ゆっくりと」進むようになるのだ。

浦島は、喜び勇んで、この薬を飲み込んだ。


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浦島の周りで、「ゆっくりと」三年が過ぎた。

二十三歳になるはずの浦島は、六十歳になっていた。

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