第17話
王宮に戻れば、様々な人たちが2人を迎える。
だが、シャーロットの表情と、抱えられたティルスディアの様子を見て、何事かと皆が動揺している。
「お帰りなさいませ、陛下、ティルスディア様」
「ああ」
歩きながらシャーロットが答える。
「王宮医を呼びましょうか?」
侍従がティルスディアの様子を見て提案すれば、シャーロットは「必要ない」とすげなく答える。
「しばらくティルスディアの部屋に誰も入れるな。メイドもだ」
「……わかりました」
それだけ言うと、シャーロットはティルスディアを抱いたまま、部屋へと向かう。
部屋にたどり着き、シャーロットはそっとティルスディア――サファルティアをベッドへ降ろす。
「辛いな、サフィ……」
サファルティアは頷く。
先ほどよりもずっと、身体が火照って、感度も上がっている。
できるだけ声を殺していたが、シャーロットに運んでもらっている間も何度か達してしまうほど、今のサファルティアは身体の熱に冒されていた。
「つ、らいです……、も、やだぁ……」
ぽろぽろと涙を零しながらサファルティアは足をすり合わせる。
辛そうなサファルティアを見るのは、シャーロットも切ない。
頬に触れるだけでビクリと震え、涙で濡れた瞳を見れば、サファルティアが男だろうと女だろうと、その色香に抗うことは難しい。
「シャー、リー、お願い、だから……っ、楽に、して……ぅ……」
「わかっている。お前は私だけを感じていればいい」
サファルティアに口付けて、シャーロットはドレスを脱がす。
お忍び用の簡素なドレスだから、脱がすのは楽だった。
「もうぐっしょりだな」
「っ、いわな、いで……」
下着は濡れていて、脱がせば糸を引いていた。
サファルティアがティルスディアとして過ごしているため、夜伽の際に何度も彼のドレスを脱がしていて、見慣れているはずなのにあまりのいやらしさにシャーロットは息を呑む。
「ああ、悔しいな。サフィをこんなふうにしたのが私ではないなんて」
「んぁっ! あ、あっ、そんな擦ったらっ……ひゃあんっ!」
とろとろと先走りを零すサファルティアのソレを握って軽く擦ってやれば、サファルティアはまた達してしまう。
生まれたままの姿で、涙を零し、色づく肌に甘い吐息。
そっとサファルティアのウィッグを外してやれば、それすらも敏感に感じ取って、途方に暮れた迷子の幼子のような表情でシャーロットを見つめる。
「しゃ、りー?」
「サフィ……。私の、可愛い、サファルティア」
口付けて、熱い口の中を堪能する。
サファルティアはシャーロットに縋るようにその背に腕を回す。
気持ちいい。もっと、シャーロットの熱を感じたい。
早く、あの熱いモノでナカを掻き回して、穿って、彼のものだと刻み付けてほしい。
サファルティアの腹が、きゅうっと切なく疼く。
「んぅ……はっ、あっ、しゃぁ、り……も、はやく……っ、あっ! くださ、い……」
自ら腰を揺らして、サファルティアは強請る。
「ああ。ここも、随分と柔らかくなっているしな」
サファルティアの淫穴に指を入れて確かめる。
毎日のように交わっているからか、サファルティアのそこは柔らかく、すぐにシャーロットを迎えると悦ぶようにひくつく。
具合を確かめてから指を抜いて、シャーロットは自身の男根を宛がう。
「あ……」
期待するような声がサファルティアから漏れる。
まるで初夜を思い出すようだ。
あの時も、シャーロットはサファルティアにあわせて、大事に、大事にしてくれた。
あれから肌をあわせた数は数えきれないほどあるけれど、あの日に感じた優しさと愛おしさはより一層強くなっている気がした。
「愛してる、私の、サファルティア」
視線が合って何度目かわからないキスをして、シャーロットの熱に身を委ねながら、サファルティアは快楽に溺れていく。
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