転生者「チートスキル持ちとはいえ右も左もわからない自分に衣食住を与えてくれてありがとうございます!」

北條カズマレ

異世界にチート能力を持って送り出されたら

転生者「チートスキル持ちとはいえ右も左もわからない自分に衣食住を与えてくれてありがとうございます!」


現地人「この世界では殺した相手のスキルが勝手に付与されるからお前がワンチャン強盗に不意打ちで殺されると『初プレイで廃課金装備持ち込んだバカがテキトープレイですぐやられてドロップした装備をたまたま拾っただけのやつが無双してクソゲーになる』から最低限ヤバいやつにスキルが渡らないように隔離してるだけだぞ」


転生者「アッハイ」


現地人「ちなみにこの方針は何十年もかけてすんげー数の転生者が殺されて散々こっちの世界がチートスキルで荒らされてからたどり着いた結論だからお前みたいな転生者は混乱の原因として自然死するまで幽閉されるのが基本だぞ」


転生者「ええ…」


現地人「でも俺にはそんなリスクを犯す気なんてないからお前に敵対されない程度に支援したら全力で遠方まで逃げるぞ。この世界の人間だいたいそんな感じだぞ。お前に擦り寄ってくるのはバカか悪人か管理して治安を維持したい権力者か世界を滅ぼしたい狂人だけだぞ」


転生者「」


現地人「ちなみにこの方針の策定に大きな貢献をした転生者は自ら不老不死かつ自由意志を持たないマシーンのような転生者殺しになって永遠にチート能力持ち転生者だけを殺す存在になってお前のようなのを殺して回ってるぞ。数々の転生者から得たおびただしい数のチートスキルでほぼ無敵だから見つかったら終わりだぞ」


転生者「自死していいすか?」


現地人「とてもおすすめな解決策だぞ。賢いなあ、お前は」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

転生者「チートスキル持ちとはいえ右も左もわからない自分に衣食住を与えてくれてありがとうございます!」 北條カズマレ @Tangsten_animal

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ