前のエピソード――第2話

勇者の冒険　はじまりのおか

「宮殿だ！」

　十六人は宮殿に案内され、地図を渡されて、この旅の説明を聞かされました。

「あー……ハルいないから仕掛けできないんだよな」

　国王Aのテツがいいました。

「俺（わい）がやったる」

　こりどうがシャツの袖をまくりました。あたりには歓声。

　ゴールは宮殿です。アラバキ星を一周するのです。クジの結果、右から周るのがAとB、左から周るのが棒人間ズと同僚（以下CとD)に決まりました。

「国王公園に行こう！」

　国王公園はここから近く、「ディレクターは見た！」で登場しています。「楽しみながら」の３～５話の公園、浅川公園より奥のほうへ伸びていて、国王公園までは電車でも行けますが、あまり距離が長くないので（６キロ）、チームAは４キロほど歩いて、水室（みずむろ）のあたりからバスで途中まで行き、そのあとまた歩くことにしました。

　チームBのハルはいつになく頭を稼働させ、宮殿をしばらくぶらついて、そのお金で電車に乗ろうといいました。

　チームCとDは第一ミッション場一宇島（いちうしま）を目指して、「わん、わん、わお～ん！」と歩き始めました（特にDのパグは。）