四季

目蓋が引つ付いた。裂けた。覚めた。また夢だった。


冷たいだけの汚らわしい雪は降り積つた。

梅は散り鶯は死んだ。

汗も乾き喉が鳴り蝉共が身体を揺らした。

柿は腐り山茶花は枯れ栗は尖つていた。また、醜い雪が積もつた。


貴女のどこに私は眠れば良いのだろうか。

貴女に飼い慣らされたならば、私は餌を食い、大根を断つた包丁を、貴女の拳に堅く握らせたなら。


その切先は、喉仏を成仏させたかな。

今、遺るは頭蓋を下げ償つた、寒い夜だけ。


そしてまた目蓋を閉じれば。

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