アーツバトルオンライン
ダイナマイト山田
第1話 プロローグ
え?完結してないのに何 別作品描き始めてんだ?だって?仕方ないじゃん当たらインスピレーション浮かんで書きたくなったんだよ!!
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「...妹さん..白鳥雫さんの様態が悪化しました」
重苦しい雰囲気の中
医者から言われた言葉を信じられなかった
「今...なんと...?」
動揺しぐちゃぐちゃになった頭の中を整理し落ち着かせる
「嘘...ではないですよね...」
「..はい」
「...お金は幾らほど掛かりますか」
私の妹 白鳥雫は昔から病院で寝たきりの生活を強いられる程の重篤な病を患っていた
両親を事故で失い 助けてくれるような親戚も居ない中 私..白鳥 汐里は大学を辞め ちゃんとした仕事先を探しながら昼も夜もバイトに勤しんだ
大学を途中退学した者を受け入れてくれる会社なんて今の時代そうあるわけなく...
親が稼いでくれたお金と私が稼ぐお金の一部で雫の医療費を払いつつ 妹の治療費を貯めていた
だけど...
「...見積もって...数千万は確実に行くでしょう..」
「そんなに...妹は..いつまで...」
「...数ヶ月 良くても半年でしょうな」
「そん...な....」
「雫...」
医者から絶望的な内容を伝えられた後
私は雫が居る病室に来ていた
雫は今は薬の影響で眠りについている
「...もう私には雫しか居ないのに...どうすれば...」
今は亡き親の稼いでくれたお金も底を尽きつつある...
とてもじゃないが今のバイトだけでは到底稼ぎきれない...
身体を売るか...?
私の貴重な友人曰く私は世間一般的には美女に分類される方らしい
男が如何にも好む身体付きなんだとか
「...」
そんな時 私のジーパンのポケットに入れていたスマホが音を鳴らしながら震える
「...彼奴か」
あまり話す気にもなれないが病室の外に出て電話に出る
『やっほー!!しおりん!!久しぶり!』
「...久しぶり 凛花」
高校時代からの友人 小鳥遊凛花だ
『ん?どうしたの?いつもならクールでビューティな声を響かせてるのに今日はやけに陰鬱とした儚い声になってるよ?』
昔と変わらず愉快そうな声でそう聞いてくる凛花
「...汐里の様態が悪化した」
『...なるほどね....生憎、私は貧乏学生 汐里ちゃんを治す為のお金を出せるほど裕福でも無い...』
「いや、大丈夫だ 凛花には友人で居てもらえるだけで十分だから...」
『そーやってまた遠慮して...んで..お金は出せないけど...』
「?」
『稼ぐための手段なら出せる それも合法ですぐ手に入るやつをね』
それに対し思わず大きな声を出しそうになるが何とか止める
「ッ...本当か...!?」
『ああ、本当さ そしてこれがしおりんに電話した理由...君には今日からゲームをしてもらう!!』
「...は?」
こんな時にふざけた事を抜かす友人に対し失望し本格的に縁切りを視野に入れながら通話を切ろうとするが
『待って待って待って!!まずは話を聞いて!!』
「...何故お金を稼ぐ事とゲームが結びつくんだ?」
『ふぅ...そういえばしおりんはバイトに勤しみすぎてそういった事に疎いんだったのを忘れていたよ...では説明しよう!!』
「...」
『なんか凄い冷めた目で見られてる気がするけど気のせいだね!うん! まず今回私がしおりんに勧めるのは アーツバトルオンライン 通称ABO 剣と魔法 そして銃が入混じった対人戦主軸のゲームだ』
よく分からないがゲームというのは分かる
「...だからそれがどうやったら...」
『まぁまぁ 落ち着いて...そこで使われるゲーム内通貨...ゴールドは現実の通貨へと変換が可能 言わば仮想通貨というわけさ!!』
ゲーム内のお金が現実のお金に...?
「...どれくらい稼げる?」
『他のゲームを参照にするなら...頑張れば1ヶ月で50万は余裕だろうね!ま、トップランカーになったらの話だけど』
...それでも雫の治療費には足りるか怪しい
「...」
『しおりんの考えてる事は何となく分かるよ でもね...ここからが本題..そのABOで行われる大会 スクワッド・チャンピオンシップ それには巨額の賞金が出るのだよ!』
大会...か 大会に出たのは柔道と剣道の大会以来だな
「...幾らだ?」
その賞金によっては...
『...二億だよ』
落ち着いた声で凛花はそう言い放つ
「なっ...」
二億 それは雫の病を完全に治療出来る所か 雫の今後の人生の為に残せる金があるほどの金額
それがゲームの大会を優勝するだけで手に入るのか...?
『嘘だと思うかもしれないけどこれは紛れもない事実だ これを知ったからには...しおりんはきっと参加する決断をすると思うけど...さぁ、どうする?』
身体を売る方法でもそこまでの大金は瞬時に稼げない
そのゲームで優勝すれば雫の命はほぼ助かったも同然
「...やる」
『んー!さすが しおりん!それじゃあ しおりんの家に必要な機械とソフトを送っておくよ!!あ、着払いじゃないから安心してね!』
自分もキツイはずなのに...
「...助かる、本当にありがとう」
『お礼を言うのはまだ早いよ?全てが終わってからお礼とともに美女と美少女の笑顔を見れれば万々歳さ!!それじゃあまた電話するよ ばいばーい!!』
「ま、待って...」
『ん?どうしたの?』
「そ、その...さっきはごめん...」
『さっき? あー!あの は? ってやつね?』
凛花は私の言った言葉を真似をしてくる
「あの時..凛花がこんな時にふざけてるって思っちゃって...本気で怒っちゃった...ごめんなさい...凛花は真剣に考えてくれてたのに」
『気にしないでいいのー!!そんな気張ってる中 あんな言い方した私も悪かったんだから!!お互い様!』
「でも...」
『なら今度ABO始めたら一緒にやってくれればいいよ!!そんじゃあね!!』
「あ、ちょ...もう..凛花...」
私がこのまま通話をしてたらどうにか恩返しをしようとしてたのを分かってたのだろう 電話を切られてしまった
「...本当に...助けられてばかりだ」
高校時代も..今も何度も彼女に助けられた
いつか...全てが終わった後...彼女に恩返しがしたい
そんな事を考え終えた後..思考を切り替える
「...使えるものは全て使って...勝ってやる」
そうでなければ訪れるのは死
雫は病で死に 私はそれに絶望して自殺するだろう
失敗は許されない
「これはきっと私達にとっては..命を懸けた..ゲーム 負けが許されない最初で最後のゲームだ」
「凛花が言っていたものを採用するなら...私達だけのデスゲームだ」
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所々ガバあるかもだけど許して♡
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