第66話

雅side



なんか、優菜からの視線をちょくちょく感じるんだが。




もしかして朱雀だって気づかれてる?




でも、それだったら聞いてくるよな...。





「はぁ。」




「なんだー?雅、悩んでる事あんなら俺が聞いてやるぞー。」




「いい。」




まぁ、いいや。




今日バイト休みだし、体の痛みも大分引いたし数日ぶりに繁華街に出てみるか。







「最近、朱雀に会わねぇよな。」




本庄が言った。



こいつら、毎日あの区域に行ってるのか?




「そうだね。やっぱ怪我が酷かったのかな?」




その言葉に秋宮の隣の優菜が反応した。




「朱雀さんに、ちゃんとお礼言えてない...。」




そんなに気に病む事ないのに。

もろにくらったわけでもないし、こいつらが思ってるより症状はだいぶ軽い。




「優菜...。」




そんな優菜の髪を撫でる秋宮は本当に惚れてるんだな。




「今日も見回り行くの?」




「そのつもりだけど...。」




「私も連れてって!!」

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