幼なじみが好きな子は……。

卯野ましろ

第1話 幼なじみの告白

「あのさっ、これは前から言いたかったことなんんだけど……」

「な、何?」


 あたしは今、幼なじみの男子と共に愛犬の散歩中。休憩を始めると、彼はシリアスな顔で語り出した。


「僕、実はさ……」

「……?」


 えっ、待って?

 この展開……マジ?

 やだ、どうしよう!

 超嬉しいんですけど!


「ずっとずっと好きだったんだ!」

「ええーっ!」


 やっぱり!

 いやーん、これって両思いじゃ~ん!

 あたしってば、すごい幸せ者~!


「あ、あたしも」

「メアリー……」

「わんっ!」


 ズコーッ!


「いやそっちかい!」


 彼が愛しているのは……あたしではなく、あたしの愛犬だった……。

 これこそ正に、まさかの展開……。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る