視点:元書店員達
第9話
「あの。どういうことですか?」
わたしは、わたし達は詳細を知らされず。納得もしていない。それにあれから欄先輩とも会うこともできずにいる。
「だから、これから俺が直属の上司でここは別の人間に委託するんだよ」
田合健人と名乗った男性がそう言った。
「え、でもおれ、理由聞いてない」
吉岡くんも食い下がる。
「理由は話せないし決定事項だから。準備したらうちの事務所で当分やってもらうんだって言ったろ」
「欄先輩に会ってからじゃだめっすか?」
「会わせることはおそらく出来ない、上が決めたことだからな」
何を隠しているのか知らない。
「何も説明なしにはいそうですか、ってわけにはいかないですよわたし達だって」
「欄、欄、欄。ってほんと面倒くさいな。お前ら、あいつが支部で大騒ぎ起こしたりしなきゃこんなことにならなかったって言ってるだろが」
「欄先輩がそんなことするわけ」
「あったからこうなったんだ、わかったか?」
一方的にそう言われ半ば無理やり車に押し込まれ結局新しい上司によって閑静な住宅街にある相談事務所に配属された。
そうして半月、1ヶ月とどんどん時間だけが過ぎていった。
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